授業の教科書 ページ13
*
「さぁて沖田よ。」
「あ?」
机に突っ伏した沖田の元へと駆け寄れば「じゃん」と一冊の本を沖田の目の前に出す。
授業しようか、とアイマスクを沖田から奪い取り隣の席から椅子をひったくって座る。
寝かせやがれと手を伸ばしてアイマスクを取り返そうとするが届く筈もなく。
「次は何でィ...」
「少女漫画です。」
「見りゃ分かる。」
不自然な沈黙の後、沖田は「それをどう使うんだよ」と少女漫画を見ながら呟く。
よくぞ聞いてくれた、と言わんばかりに私は笑顔で口を開いた。
「これは私の授業の教科書ですよ、沖田君」
「...まさかお前」
へへへ、と笑ってやれば沖田は席から大きな音をたてて立ち上がり
逃げようと私に背中を向けるので肩を思いっきり掴んでやる。
「いででで!女の握力じゃねぇ!」
「うるさいな!逃げようとするからでしょ!」
大人しく席に座らし少女漫画を開いて沖田の机の上に叩きつけてやった。
口は歪みピクリとこめかみを引きつらせる沖田に構わず私は早くやるんだと
楽しみながら促してやれば沖田に睨まれる。
「このページを読むんだ」
すると沖田は片手で少女漫画を持ちながら立ち上がって音読をしだした。
それを私は目で追いながらなかなかやる気じゃんと関心する。
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百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました!よければ読んでやってください…! (2018年3月24日 15時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです!更新待ってます! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!コメントとても励みになります!!今土台を作っております!頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです!次章も気になります!更新頑張って下さい!!応援してます!! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/
作成日時:2015年5月3日 18時