【あんさんぶるスターズ】よろしくBROTHER

53.驚き ページ6

嗚咽が消えたと思ったら、泣き疲れたのか、俺の腕の中でAはスヤスヤと寝ていた。


Aをベッドに寝かせ、毛布をかける。

今の内に、お粥でも作ろうかな。





階段を降りて、キッチンに行く。

「あら、なずな帰ってきてたの？
お母さん、今帰ってきたばっかよ」


スーパーの袋から野菜やらお肉やらを冷蔵庫に移してる母さんがいた。

なずな「母さん、A居たよ」



グシャッッ…


「え…？」

驚いて豆腐を落とす母さん。


豆腐はパッケージのお陰で外には被害はないが、きっとグチャグチャになってるだろう。


俺はその豆腐を取り、冷蔵庫に突っ込む。


なずな「熱出してて、今俺の部屋にいる。
お粥作ってくれる？」


そう言って、冷蔵庫から母さんにもう一回視線を向ける。

「え、えぇ。」

母さんは今にも泣きそうになりながら、棚から小鍋を取り出した。



お粥を母さんが作ってくれるなら、俺は薬でも買いに行こうかな。


財布を手に取り、スニーカーを履く。


家から出て、薬局まで走った。







走った。隣が空いてると随分、寂しいものなんだな、と思いながら。

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