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83.ハートブレイク 2 ページ36

女の子はプルプルと震え、菜穂さんを睨む。

「アンタの頼みなんか受け付けないからっ」



そういうと、菜穂さんを押しのけて、教室を出て行った。

彼女は、強い。



自分の意見をスッパリ言ってしまった。

唖然と女の子がいた席……今は菜穂さんがいるところを見ていると、菜穂さんがこっちを向く。


菜穂「なに?」

『え、ぁ…何も……』


情けない…。

私はちっとも変わってないではないか。



取り敢えず、自分の席に視線を戻し、帰りの支度を始める。



_______ガサッ…


何か沢山のものが落ちる音。

音の先にはゴミ箱を持った菜穂さん。


女の子の机にゴミを散らし、菜穂さんはゴミを払った。


『な、何してんの?』

菜穂「何って…私に逆らう奴なんかゴミ以下だし。

だったらゴミ箱に捨てるしかないじゃない?でも、大き過ぎて入らないから。


彼女の机をゴミ置きにすればいいかな、って!」



手を合わせてナイスアイディアでしょ?

なんてニコニコ笑う菜穂さん。


『菜穂さんは……なんでそんな捻くれた事をするの?最低っ』


ポロリと出てきた本音。

口を抑えるも、もう遅く彼女の耳には届いていた。


それもそのはず、彼女の顔はニコニコ笑顔から一変。

私を睨んでいた。



菜穂「アンタなんなの?うっざい!!!
めそめそする事しかできないくせに!

いっつもいっつもアイドル科に助けてもらって?自分は上の存在アピール?




ふざけないでくれる???!!」


死ね、だの消えろ、だのを大声で私に言う菜穂さん。

『ふ、ふざけてなんかない……よ。

でも、貴方がやってる事は、最低だと思う。我儘だと思う。


それに私は(菜穂「うるさい!!!」


ガッシャーーーン!!!



『っっ、ゲホッ』

怒りに狂った菜穂さんは、私を弾き飛ばした。

体制を崩した私は、後頭部や背中を激しく机に打つける。



足の裏がピリピリとする程痛い。

『ゔっあ!!』

後頭部を抑える。


良かった、血は出てない。









______________「お、おい……四宮…?」

痛みによる涙でボヤケて見えない。


情けないが、私の意識はここでプツリと切れた。





そういえば、彼女は教室では猫を被っていた。

優しい女の子を演じていた。



教室にはまだ沢山の子が残っていたのに、あんな姿を晒してよかったのだろうか。

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水無月のぞみ - ラブな方向にはいかないんだね。ちょっと残念かな。 (2021年11月30日 11時) (レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
あいすらて - あ、あの66話?ページ?の助手席が女子席になってますよ。 (2017年5月7日 22時) (レス) id: 7c8319a22f (このIDを非表示/違反報告)
まふゆ(プロフ) - 読みました!とても良い作品で楽しく読ませていただきました!ですが、月永ルカではなく、月永るか が正しい名前なので修正して頂けるといいかなと思います(;´・ω・) (2017年4月4日 17時) (レス) id: b38eb2cad2 (このIDを非表示/違反報告)
knightblove にぃちゃん大好き - 最高です!!!!!!!新作も楽しみにしています!頑張ってください! (2016年12月3日 12時) (レス) id: aefc484b02 (このIDを非表示/違反報告)
立花青葉(プロフ) - 今日一気読みしました!終わりまでがあっという間だと思うぐらい文がきれいな作品でした!新作も頑張ってください!応援してます! (2016年8月15日 22時) (レス) id: ed60a58be6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:久城 | 作成日時:2016年1月17日 16時

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