オモウママ二。４ (ページ39)

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182　苦しみの選択ページ39

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ついにこの日が来た。

そう、私が"お飾り"になる日。

私はドレスやヘアメイクで人形のように着飾られる。

動きにくいドレス、綺麗に巻かれた髪、色付いた唇。

ボーダーの時は真逆の格好だ。

『…やっぱり私はこっち側でしか生きれないのかな。』

祖母「Aちゃん、扉を開けても大丈夫かしら？」

と扉の向こうから声が聞こえ、私は扉を開ける許可を出す。

開いた扉の向こうにいたのは祖母と久しぶりに会った祖父だった。

祖母「まあ、Aちゃんとても綺麗よ。」

『ふふ、ありがとう。お祖父ちゃん、どう…かな？』

祖父「…私の隣が立てる格好であれば別にどうでも良い。」

という言葉を残し去っていく祖父。

祖父はいつも私に興味がない。

両親と祖母から勉強グッズをプレゼントされる誕生日も、…祖父からは何もなかった。

祖母「そろそろ行きましょうか。」

と時計で時間を確認する祖母。

『もうこんな時間…。少し緊張するな。』

口から出る言葉は止められない、いや止めたくない…のだと思う。