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_犬飼澄晴side_




Aちゃんの作戦室は


虚室になっていた。





嘘だと思いたかった。





でも宇佐美ちゃんが言ってたことは


本当だったらしい。





ー犬飼「Aちゃんは消えないでね。」ー

そう言った時、Aちゃんは何も言わなかった。

いや、言えなかったんだと思う。

あの時のAちゃんは感情をわかっていなかったから。




ー『犬飼先輩は今の私をどう思いますか…?』ー

ー犬飼「…さぁどうだろうね。」ー

壊れたままで良いと思った。

だから"良いと思う"と言わなかった。




おれはAちゃんの変化を拒んだ。

犬飼「…帰ってきてよ、Aちゃん。」

おれがAちゃんの変化を拒まなかったら、…Aちゃんは自分の意思でおれの傍に残ってくれたのかな?




Aちゃんはいつも笑顔だった。

苦しい時も、悲しい時も、寂しい時も、怒ってる時もずっと…。

ー『なかないで、澄晴くん。』ー

無理だよ、Aちゃん。

色んな感情が渦巻いてるのに笑顔なんて作ったら壊れちゃう。




でもAちゃんは…


































こんな時でも笑ってたんだよね?




その日おれは


Aちゃんが


隠していた苦しみを


知った気がした。

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作者名:満月 | 作成日時:2023年2月19日 22時

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