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絵麻が私に隠し事なんて今までなかったため、少しショックだった…

そのため、私は他の兄弟から事情を聞くことにした。

けど、右京兄さんは口がかたそうなため絶対に教えてくれなさそう…となると



「ねぇ、つば兄。絵麻が私に何か秘密にしてるみたいなんだけど…何か知ってる?」

兄弟の中で一番口の軽そうなこと人に聞いてみることにした。

椿「Aが急に部屋に呼んでくれるから、俺期待してたのに…そういう事か〜。んー、俺は何も知らねーよ?」

最後の最後で目を合わせてくれないつば兄は絶対に理由を知ってるはず。なのだが…

さっきから聞いても聞いても教えてくれない。

(思ったより口が堅いなぁ…でも他に頼れる人いないし)

こうなったら最終手段しかないか…

「じゃぁ…もし教えてくれたら、一つだけつば兄のお願い聞いてあげる。私にできることだったら何でもいいよ?」

変なことをお願いしてくるだろうと思い、なるべく避けたい手段だったが…

椿「マジ?何でも聞いてくれるって言ったよな?」
と、つば兄の目の色が変わりあっさり食いついてきた。


椿「実は…昨日昴を起こして部屋に運ぼうと思ったら
アイツ、リビングのトイレに篭っちまってよ。
俺と梓は後で回収すればいいと思って一回部屋に戻ったんだ。けど、…少し経ってリビングに行った絵麻が倒れてる昴の下敷きになってて…すげぇ泣いててよ。でも、Aには心配かけたくないから、絶対に言わないでって口止めされてたんだ。」

つば兄のその話に私は胸が締め付けられた。

昴にお酒をたくさん飲ませたのは私の責任でもある。

まさかその事で、絵麻に怖い思いをさせたとは考えてなかった。私は…絵麻のお姉ちゃんなのに…また自分勝手になってたな…と、視界がぼやけていくのを感じた。

気がつけば涙が溢れており
それに気がついたつば兄が

椿「Aが責任を感じることじゃねぇって!俺やかな兄も馬鹿みたいに昴に飲ませちまったし…ゴメンな」

いつものようなチャラチャラした話し方ではなく、私を慰めようと優しく声をかけてくれるつば兄に少し救われる。

椿「ほら、ギューしてやるから☆絵麻はAが大切だから、秘密にしたんだよ。だから平気だよ」

子供をあやす様に私の背中をトントンして慰めてくれるつば兄は、今日ばかりはお兄ちゃんなんだな…と感じられた。

しはらくして、私が泣き止んだのを確認すると
「今回はこれだけで大丈夫☆」と、軽いキスを私にして
部屋から出て行った。

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作者名:アプリコット | 作成日時:2023年8月16日 1時

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