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体になにかがのしかかる重みに気が付き、眠気まなこで目を開けば
信じられないことに、私の隣にはかな兄が寝ていた。
しかも、私の背中に手を回しホールドされている状態。
「!?! 私…や、やらかした…?」
布団をめくってみれば、昨日の服のままで少し安心する。
多分何もされていない
いや、昨日はかなりお酒を飲んだから記憶が曖昧なんだよな…。
頭を少し起こせば、ズキっと頭に痛みが走り二日酔いを感じた。
「いたぁ…明日から学校だし今日で治さないと…」
かな兄のホールドからも出られないし、思い頭も起こせないめ
大人しく元の位置へと戻れば
チュッと突然おでこにキスをされ驚く。
顔をあげれば
要「おはよ、よく寝れた?」
と、かな兄の顔が近くにあり、思わず顔が熱くなるのを感じる。
「寝れたけど…そ、それより!なんでかな兄が私の部屋にいるの!!」
要「もしかして…覚えてないの?あんなに熱い夜を過ごしたのに…」
「なっ…!してません!過ごしてません!お互い服をきちんと着てるので未遂です!」
思わず頬を膨らませれば、かな兄なゴメンゴメンと笑い
私をホールドから解放してくれた。
要「だって、寝ちゃった〇〇ちゃんを部屋まで送ったら、部屋の鍵がかかってないからさ。襲われるんじゃないかと、心配で俺も泊まったわけ」
一見親切な話のように聞こえるが
普通はそのまま部屋に泊まり、同じベッド寝る発想には至らないと思う…。
二日酔いのためこれ以上ツッコミ気力もなく
すごく棒読みで「わー、ありがとうー」だけ返しておいた。
ひとまず、シャワーも浴びたかったため
かな兄を部屋から追い出して私は朝の支度をした。
早くに目覚めたためか、時刻はまだ7時
もしかしたら絵麻を見送ることができるかもと思い
5階のリビングに向かえば
右「絵麻さん…昨日は本当にすみません」
絵「い、いえ!私は全然大丈夫なので…このことはお姉ちゃんには内緒で…」
と、キッチンからなにやらヒソヒソと話す絵麻と右京兄さんの声が聞こえた。
私には内緒って…何の話?
「絵麻、右京兄さん、おはようございます」
私が突然現れたことに2人は一瞬目を丸くするが
右京兄さんは流石は弁護士…すぐにいつものポーカーフェイスに戻り
右「ちょうど朝ごはんができたので、今準備しますね」
と、私の朝食を用意してくれる。
絵麻はというと…分かりやすく私を見ないように
食器を洗うことに集中をしているようだった。
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作者名:アプリコット | 作成日時:2023年8月16日 1時