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【9月末 昴 誕生日会の日】

「お誕生日おめでとうー!」
「おめでとうございます、昴」

みんなから「おめでとう」と祝われ、少し照れくさそうに「ありがとう」と言う主役
反応がウブで可愛いな〜と思わずにやけてしまう。

本当の昴の誕生日は2日前なのだが
ほとんどの兄弟が今日なら集合できるということで、少し遅れての誕生日会となった。

テーブルには10人前以上の豪華な料理が並べられ、どこかのレストランにでも来たみたいだ。

美味しそうな料理は右京兄さんと絵麻が腕を奮ってくれ、私もできることは手伝ったつもり。

けれど、改めてリビングを見渡せば
兄弟全員でないにしろ、あまりの人の多さに圧倒される。

絵「今日はみんないてにぎやかだね♪」

絵麻もそう感じているようで
ニコニコと笑う絵麻が嬉しそうなので微笑ましかった。

そして、目玉である誕生日ケーキは絵麻が頑張ってつくったことを伝えると

兄弟たち全員が目を丸くして驚いていた。

(うちの絵麻ちゃんの凄さがやっとわかったようね♡)

俺にも!とケーキを羨ましがる兄弟もいれば
昴のために?と嫉妬してるような兄弟もいて
私が思っているよりも、朝比奈家で絵麻が愛されていることが分かり嬉しくなった。

主役の昴は顔を赤らめながらも、ロウソクの火を消して
みんなにケーキが配られた。


私は端っこに座り、美味しい料理を食べながら皆を見ていれば

絵麻と昴が顔赤らめ、何やら照れ照れしながら話しているのが目に入った。
私がいなくても絵麻はしっかりしてきたな…。

昴なら絵麻を任せても安心できそうだし、姉は少し目を瞑るか〜
と、色んな料理を堪能していれば…

椿「Aッ☆なぁなぁ!この後の二次会に参加するだろー?」

私の肩に腕をまわし、テンション高めのつば兄がやってくる。

「二次会って?」

梓「20歳を向かえた兄弟がいると、誕生日会後に大人組でお酒を飲むんだよ。Aは飲める方?」

「なるほど!お酒かー、弱くはないけど最近は全然飲んでないから心配」

椿「大丈夫だって!酔っ払っちゃったら、俺が朝までしっかり介抱してあげるから☆って、梓危ねーじゃん!」

あず兄のチョップを間一髪かわしたつば兄だが
あず兄…メガネの奥の目が笑ってない…(笑)

椿「だって可愛い妹が酔っ払ってたら理性抑えられないって…梓こわい!!嘘嘘!冗談だからやめて!」

つば兄の言ってることは最低だが、背後に黒い影が見えるあず兄もかなり怖く

私はそーっとその場から逃げ出した。

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作者名:アプリコット | 作成日時:2023年8月16日 1時

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