第四話/姫鶴一文字 ページ3
「あーるじ。」
大広間に行く前に、ほんの少しで良いから
主と話しておきたかった。
主部屋の側に居てなんだい?と
こちらに向くその顔は
隠されてはいるもののとても穏やかで
しかし悲しそうだった。
「ねえ、姫鶴。
もしこのままの明日が来ないって
言ったらどうする?
例えば僕がここに来れなくなるとか。」
ドクンと一つ心臓が跳ねる。
「主。じゃあこれ。
僕が気に入って願い事はしたけど
結局着けなかったミサンガ。
僕の願いを主にあげる。
これで気休め位にはなるんじゃない?」
そう言って、黄色、黄緑、黒の
三色で出来たミサンガを手渡した。
主は受け取ってくれはしたものの、
申し訳なさそうな顔をしていた。
「...ねぇ、主。いや、何でもない。」
____僕の願いは主と一緒に居る事なんだよ。
じゃあねもまたねもないさようならなんて
そんなの悲しすぎるじゃないか。
主は少し首をかしげたけれど
主、僕先行っとくね。と
何となく理解して早まる心臓を
早く治れよ、もう!と思いながら
早足で大広間へ向かった。
だけど、
はらはらと咲き落ちる綺麗な桜と
気持ち良く吹くこの冷たくぬるい風が、
まるで今生の別れとでも言う様で
別れである事を裏付ける様で
ほんの少し、少しだけこの綺麗さが恨めしい。
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赤黒 柚子見(プロフ) - セレーネーさん» 長くコメント残してしまったかもと思いましたのでパスワード記載のコメントは削除させて頂きました。もしまた知りたい場合はもう一度お願いします。 (2020年6月7日 14時) (レス) id: 06134be286 (このIDを非表示/違反報告)
セレーネー - パスワードは何ですか? (2020年5月24日 21時) (レス) id: 449f884b9a (このIDを非表示/違反報告)
セレーネー - 1回目の更新します! (2020年5月24日 19時) (レス) id: 449f884b9a (このIDを非表示/違反報告)
蒼の火(プロフ) - 3回目やります (2020年4月20日 17時) (レス) id: 330cc05ab0 (このIDを非表示/違反報告)
月夜(プロフ) - 次、2回目やります (2020年4月20日 16時) (レス) id: 3003a1c972 (このIDを非表示/違反報告)
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