第14話 ページ15
宗side
その日のAは、いつもと少し様子が違った。
『おはよう、宗くん』
｢…おはよう｣
いつもと変わらずに見える微笑みも、どこかぎこちなかった。
｢…今から零の所へ行こうと思っていたのだよ｣
『えっ、零くん？』
｢昨日の晩帰って来たらしい。たまには友を出迎えに行くのもいいだろう｣
『……』
｢…A？｣
『あ…、ううん、なんでもない。僕も行くよ、零くんに会いたい』
｢…そうか。ならさっさと用意したまえ｣
何となくいつもらしくないAに疑問を抱きつつ、
僕らは共に零の元へと向かった。
＊
｢…A、今朝何かあったのかね｣
『え……、な、何にも、ないけど…』
｢……｣
やっぱり、Aは嘘が下手だ。
それに気づいているのかいないのか、
やはり妙に察しが悪いというか、変なところのネジが緩んでいるのだろうか。
…まったく、兄弟揃って手が焼ける。
とはいえAから話を聞き出すのは、僕よりも零のほうが上手だから。これ以上の詮索は止めておくとしよう。
｢……そう言えば、君は一度零に本気で怒られていた事があったね｣
『あぁ…、あった。あの時の零くん怖かったなぁ…』
｢まあ…、零の早とちりだったと聞いて思わず笑ってしまったがね｣
何でも屋上の柵際にいるAを見て、よからぬ事をしようとしている、なんて勘違いをしたとかなんとか。
零もAのこととなると、些か冷静ではいられないらしい。
『びっくりしたのと怖かったのと…やっぱりちょっと、嬉しかったかな。
…零くんにはあんまり心配かけないようにしよう、とは思ったけど』
｢………そう思うなら全部、正直に話した方がいいと僕は思うがね｣
『…宗くん？』
｢……何でもないのだよ｣
＊
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作者(プロフ) - すみません手違いで以前頂いたコメントへの返信を消してしまいました、、すみませんでした…! (2017年5月22日 20時) (
レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 栗さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けるととてもやる気が出ます…!更新頑張ります (2017年5月21日 10時) (レス) id: f51b0c6802 (このIDを非表示/違反報告)
栗 - え…神ってる…え…やばい…まず設定からして最高すぎるし、えーちがめっちゃファンで言ったらヤンデレみたいなのらまじで最高です。神です天才なんですか天才すぎます。これからも頑張って下さい！！！！！続き楽しみにしてます！！！！ (2017年5月21日 4時) (レス) id: 057c14ed72 (このIDを非表示/違反報告)
英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - そうかここが桃源郷か…(翻訳 とっても面白いです!!!更新待ってます♪) うん。どんな翻訳だよ… (2017年5月19日 15時) (レス) id: 2f00a5668f (このIDを非表示/違反報告)
涙(プロフ) - この作品見た瞬間お気に入り登録しちゃいました！ storyが自分的に好きなので無理せずに更新頑張ってください (2017年5月18日 22時) (レス) id: 7d3153bea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年5月17日 23時
