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「う、うわー!かわいいな、リーマス!本当にすごく可愛い!」
「僕はバカだった!」
パーシーが吠えるように言った。あまりの大声に、ルーピンは手にした写真を落としかけた。
「僕は愚か者だった、気取った間抜けだった。僕は、あの――あの――」
「魔法省好きの、家族を棄てた、権力欲の強い、大バカヤロウ」
フレッドが言った。 パーシーはゴクリと唾を飲んだ。
「そう、そうだった!」
「まあな、それ以上正当な言い方はできないだろう」
フレッドが、パーシーに手を差し出した。 ウィーズリーおばさんはワッと泣き出してパーシーに駆け寄り、フレッドを押し退けて、パーシーを絞め殺さんばかりに抱きしめた。パーシーは母親の背中をポンポン叩きながら、父親を見た。
「父さん、ごめんなさい」
パーシーが言った。ウィーズリーおじさんはしきりに目を瞬かせてから、急いで近寄って息子を抱いた。
「いったいどうやって正気に戻った、パース?」
ジョージが聞いた。
「しばらく前から、少しずつ気づいていたんだ」
旅行マントの端で、メガネの下の目を拭いながら、パーシーが言った。
「だけど、抜け出す方法がなかなか見つけられなかった。魔法省ではそう簡単にできることじゃない。裏切り者は次々投獄されているんだ。僕、アバーフォースと何とか連絡が取れて、つい十分前に彼が、ホグワーツが一戦交えるところだと密かに知らせてくれた。それで駆けつけたんだ」
「さあ、こんな場合には、監督生たちが指揮を執ることを期待するね」
ジョージが、パーシーのもったいぶった態度を見事にまねしながら言った。
「さあ、諸君、上に行って戦おうじゃないか。さもないと大物の死喰い人は全部、誰かに取られてしまうぞ」
「じゃあ、君は、僕の義姉さんになったんだね?」
ビル、フレッド、ジョージと一緒に階段に急ぎながら、パーシーはフラーと握手した。
「ジニー!」
ウィーズリーおばさんが大声を上げた。 ジニーは、仲直りのどさくさまぎれに、こっそり上にあがろうとしていた。
「モリー、こうしたらどうだろう?」
ルーピンが言った。
「ジニーはこの部屋に残る。そうすれば現場にいることになるし、何が起こっているかもわかる。しかし、戦いのただ中には入らない」
「私は――」
「それはいい考えだ」
ウィーズリーおじさんが、きっぱりと言った。
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ササミ - 素敵な作品をありがとうございます。この作品を楽しみに過ごしておりました😊キャラへの解像度が高く、この世界が存在すると錯覚するほど引き込まれました!難しい事は承知ではありますがr18の公開も心待ちにしております🙇♀️ (4月30日 23時) (レス) id: d357fa134f (このIDを非表示/違反報告)
名無し18156号(プロフ) - すごくすごく面白かったです!!このお話が日々の生き甲斐でした😭😭本当に素晴らしい作品をありがとうございます!! (2月16日 23時) (レス) @page50 id: 83faa383a3 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ - 初めて感想書きます!本当に面白かったです😭原作にリスペクトを感じるし後半なんてローリング先生が書いてる?!と思うくらいでした。R 18めちゃ楽しみにしてます!笑 (2月7日 22時) (レス) id: 0dcec4387c (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - urakr396さん» ありがとうございます!アワーッ過去作から……嬉しいです………ありがとうございます😭😭🙏更新頻度は年々落ちてしまっているのですが、頑張ります…🎶 (1月29日 7時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - Konono19さん» ありがとうございます…!!R18のほうはなかなか公開できずにいるのですが、たぶん…そのうち…!!!!😭こちらこそ、長いのに見てくださってありがとうございます🙏🙏 (1月29日 7時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鵲 | 作成日時:2023年6月7日 23時