503 ページ3
、
「二人でそんなに次々と、誰に手紙を出してるんだ、ん？」
ロンが聞いた。
「嘴を突っ込むな。さもないとそれも焦がしてやるぞ」
フレッドが脅すように杖を振った。
「で……みんな、ダンスパーティの相手を見つけたか？」
「まーだ」
ロンが言った。
「なら、急げよ、兄弟。さもないと、いいのは全部取られっちまうぞ」
フレッドが言った。ロンは気だるそうにフレッドを睨みつけた。
「兄貴はいいよな、Aがいてさ。見つける必要もないわけだ。Aは美人だし」
「妬むならジョージの方にしろよ。俺はかわいそうな立場の人間だぜ」
「何で？」
ロンが聞いた。フレッドはそれには答えず、欠伸をしながら立ち上がった。
「学校のふくろうを使ったほうがよさそうだな、ジョージ、行こうか……」
二人がいなくなると、ロンは顔をしかめた。
「妙だよな。あの二人、何か隠し事してる──おーい、A！」
ロンが、羽根ペンを手にウトウトしていたAを呼ぶと、Aはハッとして顔を上げた。
「なんだ？」
「あの二人が最近何してるのか、君、知ってる？」
Aは首をひねった。
「そういえば、前に教えてくれるって言ってたのに、ずっと何も聞いてない」
「最近は忙しかったから、無理もないわ」
ハーマイオニーが言った。
ロンが眉を触るのをやめ、燻っているカードの城の残骸の向こう側からハリーを見た。
「僕たち、行動開始すべきだぞ……誰かに申し込もう。フレッドの言うとおりだ。残るはトロール二匹、じゃ困るぞ」
「ちょっとお伺いしますけど、二匹の……何ですって？」
ハーマイオニーは癇に障ったように聞き返した。
「あのさ――ほら」
ロンが肩をすくめた。
「一人で行くほうがましだろ？たとえば、エロイーズ・ミジョンと行くくらいなら」
「あの子のにきび、このごろずっとよくなったわ――それにとってもいい子だわ！」
「鼻が真ん中からずれてる」
ロンが言った。
「ええ、わかりましたよ。それじゃ、基本的に、あなたは、お顔のいい順に申し込んで、最初にオーケーしてくれる子と行くわけね。メチャメチャいやな子でも？」
「あ、ウン。そんなとこだ」
ロンが言った。
「私、もう寝るわ」
ピシャリと言うと、ハーマイオニーは口もきかずに、オリヴィアとともにさっと女子寮への階段に消えた。
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 783人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鵲(プロフ) - 豆腐さん» ありがとうございますー！！書いてみますー✊🏻✊🏻💗 (2022年2月17日 2時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
豆腐 - いつも素敵な小説ありがとうございます😭👏🏻フレッドとジョージが若返ったら次は夢主ちゃんが一気に幼くなるのも見てみたいです😖😖お願いします！ (2022年2月16日 22時) (レス) @page50 id: 4fe3c9c074 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 犬好きさん» ありがとうございます…🥺💕これから解き明かしていくのでよろしくお願いします！🥰🥰🥰 (2022年2月6日 20時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
犬好き(プロフ) - お手紙開封怖すぎて震えてたら思ったより…って感じでさらに怖いです…、心臓が震えています…それはそうと、主人公ちゃんが可愛くてしゃーないです、最高！ (2022年2月6日 6時) (レス) @page20 id: a9e49597a8 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 豆腐さん» ありがとうございます〜！！！😭😭🙏💕更新頑張ります！！！ (2022年2月6日 2時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鵲
| 作成日時：2022年2月1日 0時
