160 ページ10
、
「フレッド？」
Aが振り向いてフレッドを見ると、フレッドはまだ荒い息を吐いたまま、Aの首筋に顔を埋めた。
「そんなのいいから、ここにいろよ」
「でも、フレッド、熱上がってるし……」
「Aが横にいてくれれば平気だ」
Aは一瞬迷ったが、ぐっと唇を噛んで、フレッドを自分から引き剥がした。
「だめだ！冷やしてくる！」
「A、」
「絶対だめだ！こればかりは譲れない！」
Aはそう言うとタオルをひっ掴んでドタドタと慌ただしく部屋を出ていった。
「フレッドって、体調崩すとあんなになるんだな…」
Aはぼんやりつぶやきながら近くの水道に行き、タオルを水に濡らし始めた。その時近くの扉が開き、中からオリヴィアが出てきたので、Aもオリヴィアも固まった。
「A……？ど、どうして、こ、ここに」
「オリー……」
オリヴィアは青ざめると、後ずさった。
「まさか、わ、私を探しに来たの？」
「ち、違うよ、私……」
「もう私に関わらないでよ！」
Aは口をはくはくさせた。扉の向こうから、ロンとハリーが顔を出した。
「え、ウィータ？どうしてここにいるんだい？」
「ここは男子寮なのに」
Aはなにも言えずに三人を見回した。その時、やんわりと肩を掴まれて、Aは振り向いた。
「じ、ジョージ」
「A、タオルは濡らせたか？」
「あ、う、うん…」
Aは手に持っていたタオルをジョージに見せながら言った。ロンが首を傾げた。
「そんなの濡らしてどうするんだ？」
「フレッドが体調崩して寝込んでるんでね」
ロンはぽかんと口を開けた。
「あのフレッドが！？嘘だ！」
「本当だ」
ジョージはAの肩を抱いて部屋の方向へ押しながら、ちらっとオリヴィアを見た。オリヴィアはびくっと肩を揺らした。
「Aは君のために来たわけじゃないから、安心しろよ」
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 740人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鵲(プロフ) - あいさん» わー！！ありがとうございますーー！！😭😭💓 (2021年12月12日 20時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - このお話大好きです！応援してます！ (2021年12月12日 4時) (レス) id: fc16481cf6 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - みゆさん» わー！！！前作から！！ありがとうございます！！😭😭😭💖💖嬉しいです、、！！！！更新頑張りますーー！！！！ (2021年12月10日 0時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 前作の方から知って、この作品も楽しませていただいています！鵲さんの書き方すごく好きです。これからも楽しみに待ってます！頑張ってください💪 (2021年12月9日 8時) (レス) @page22 id: c8945715f5 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - ぺでぃさん» はじめまして！わわわわ！！前作もみてくださりありがとうございます😭😭嬉しいです！！ありがとうございますーー！！更新頑張ります！！ (2021年12月8日 23時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鵲
| 作成日時：2021年10月31日 19時
