寂寞のアイソレーション３ (ページ42)

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そろそろとゆっくりフレッドの方へ寄ったAが、フレッドを見上げた。フレッドは微笑んでAの腕を引き、ベッドに引き入れると横になり、そのままギュッと抱きしめた。

「あーっ、ずるいぞフレッド」

ジョージが不満げに言うのを聞いたフレッドは面倒臭そうに相棒を見たあとで、Aにきいた。

「明日もここで寝るだろ、A？」

Aはフレッドと目を合わせ、まるで「明日もここに来ていいのか」と言うような眼差しを送ったので、フレッドはくすくす笑った。

「明日も、ここで一緒に寝ような？」

「………うん」

Aは嬉しそうに笑った。

「つーわけだ、相棒。明日は譲ってやるよ。交代制だ」

「しょうがないな」

ジョージは納得したように唸るとまたベッドに潜り込み、杖をひとふりして部屋の明かりを消した。

「おやすみー」

「おやすみ」

部屋の中が静まり返ると、フレッドが再度Aをぎゅっと抱きしめた。

「誰かと一緒に寝るなんて、はじめてだ」

「Aの母さんは一緒に寝たりもしてくれなかったのか？」

「うん。部屋も別だから」

Aはフレッドの胸板に顔を埋めながら言った。

「一人で寝るときよりもずっとあったかい……」

「今日は冷えるからな。くっついて寝たほうがいいだろ」

Aの額に口付けながらフレッドが言った。

「…………フレッド、」

「ん？」

Aはフレッドを見上げた。暗がりの中だったが、フレッドの顔が至近距離にあることはすぐに分かった。月明かりに照らされて、フレッドの瞳がキラキラ輝いていた。

「………好きだ」

「俺もだよ」

さらりとAの髪に触れ、そっと撫でた。Aは目を伏せると、フレッドをぎゅっと抱きしめ返した。

「もっとぎゅってしてくれ……」

「Aは甘えんぼだな」

「うん……だめか？」

「だめなわけないだろ」

甘いキスを何度も頬に送りながらフレッドが言った。

「フレッド、」

「んー？」

Aはフレッドの方へ顔を近づけ、唇に口付けた。

ふふ、と満足気に笑ったAがまたフレッドの胸板に顔を埋めると、フレッドは理性を堪えるように息を吐き捨て、より一層強くAを抱き締めた。

「A、かわいい……」

「わっ、フレッド！く、くるしいぞ！」

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