寂寞のアイソレーション３ (ページ22)

今日:95 hit、昨日:55 hit、合計:274,836 hit

122 ページ22

、

「──でも、やっぱり二人は子供扱いしてると思うんだ！」

「そうね……」

数日後、図書室でハーマイオニーと話したAは、二人のことを彼女に相談した。Aとハーマイオニーは都合が合うときに、こっそり二人で勉強をしていた。この事は、オリヴィアには内緒にしている。

「やっぱり、年下だから妹みたいだとしか思われてないのかな……」

「妹としか思ってなかったら、付き合ったりしないわ」

ハーマイオニーは課題に目をやりながらそう言った。Aは唸った。

「私ももっと、二人に釣り合う女の子になりたいな……」

「あら、今のままでも十分よ」

「もっと大人っぽくなりたいんだ」

Aがため息を吐いた。

「あなた達、どこまで進んでるの？」

「進んでるって、何がだ？」

「だから……ほら、あるじゃない。恋人って、キスとか、手繋ぎとか、色々するでしょ？」

Aがその言葉にうーんと唸った。

「手は繋いだことあるぞ。ハグも……。キスは……ほっぺとか、おでこにならよくされる」

「口には？」

「うーん……そういえば、まだ一回もしたことないな」

Aがふと思い出したと言うように顔を上げてそう言うと、ハーマイオニーは眉をひそめた。

「意外ね。あの二人は意外と積極的にそういうことしてくるタイプだと思ってたわ」

Aがまたため息を吐いた。

「キスか……なんか、大人っぽいな」

「あなたの大人っぽい基準が分からないわ」

「そうか？」

ハーマイオニーは本に目を向けながら「ええ」と呟いた。

「まあ、そっちの方に気を向けるのもいいけど、最近何かと物騒だから、気をつけてね」

「ああ。一年のコリン・クリービーが襲われたらしいな」

二人の話の話題が、最近の事件に変わった。

一年生のコリン・クリービーが襲われ、いまは医務室に死んだように横たわっているというニュースは、月曜の朝には学校中に広まっていた。疑心暗鬼が黒雲のように広がって、一年生はしっかり塊まってグループで城の中を移動するようになり、一人で勝手に動くと襲われると怖がっているようだった。

ジニーは「妖精の呪文」のクラスでコリンと隣合わせの席だったので、落ち込んでいたようだった。フレッドとジョージは毛を生やしたり、おできだらけになったりして、銅像の陰から代わりばんこにジニーの前に飛び出したりして、パーシーに怒られた。

、