寂寞のアイソレーション３ (ページ23)

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やがて、先生に隠れて、魔除け、お守りなど護身用グッズの取引が、校内で爆発的にはやりだした。ネビル・ロングボトムは悪臭のする大きな青たまねぎ、尖った紫の水晶、腐ったイモリの尻尾を買い込んだ。買ってしまったあとで、他のグリフィンドール生が、君は純血なのだから襲われるはずはない、と指摘した。

「最初にフィルチが狙われたもの」

丸顔に恐怖を浮かべてネビルは言った。

「それに、僕がスクイブだってこと、みんな知ってるんだもの」

それから十二月の第二週目に、例年のとおり、マクゴナガル先生がクリスマス休暇中、学校に残る生徒の名前を調べにきた。

「えっ！？A、今年残れるのか？」

談話室で、嬉しそうな顔をするAに、フレッドとジョージが聞いた。

「そうなんだ！」

Aはにこにこ顔で頷いた。

「かあさまととうさまが、偉い人の集まりに行くみたいで、クリスマスは帰ってこれないらしい。だから、今年はホグワーツに残れることになったんだ」

「そっか、よかったな、A！」

「俺達も残るんだ。クリスマスは一緒に過ごせるな」

心底嬉しそうなAを微笑ましそうに見つめた二人が、Aの頭を優しくなでてニッコリした。

「ここでクリスマスを過ごせるなんて、夢みたいだ」

Aはわくわくしたような顔をしながらそう言った。クリスマスが待ち遠しい、と言いたげだ。

「もちろん、家でのクリスマスはごちそうもいっぱい出るし、プレゼントも沢山もらえた……でも、面倒くさいことのほうが多いんだ」

「何かあるのか？」

「うん……毎年色々な家から誕生日プレゼントを貰えるけど、いちいち返事を書かなくちゃいけなくて──」

「待って。今なんて言った？」

「え？」

急にストップをかけられて、Aがキョトンとした。

「今、なんて？」

「だから、いちいち返事を──」

「その前だよ。誕生日プレゼントって？」

「あっ」

Aはハッとしたような顔をした。

「うん……私の誕生日、クリスマスの日なんだ。だからいつもいっぱいプレゼントが届くんだ」

「A」

フレッドとジョージが急にAを真剣な眼差しで見つめ始めた。

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