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インク瓶をひっつかみ、教室中にインクを振り撒くわ、本やノートを引き裂くわ、壁から写真を引っぺがすわ、ごみ箱は引っくり返すわ、本やカバンを奪って破れた窓から外に放り投げるわ──数分後、クラスの生徒の半分は机の下に避難し、ネビルは天井のシャンデリアからぶら下がって揺れていた。
「さあ、さあ。捕まえなさい。捕まえなさいよ。たかがピクシーでしょう……」
ロックハートが叫んだ。ロックハートは腕まくりして杖を振り上げると「ペスキピクシペステルノミ！ピクシー虫よ去れ！」と大声を出した。しかし何の効果もない。ピクシーが一匹、ロックハートの杖を奪って、これも窓の外へ放り投げた。ロックハートはヒェッと息を呑み、自分の机の下に潜り込んだ。
天井からシャンデリアごとネビルが落ちてきて、女子生徒が悲鳴を上げた。落ちてきたネビルに危うく押しつぶされるところだった。
Aは立ち上がると杖を懐から取り出し、ちょうど女子生徒の髪を引っつかんでいたピクシーに向かって唱えた。
「イモビラス！動くな！」
ピクシーの動きが止まり、空中をゆらりと揺れ始めた。Aは他のピクシーたちにも同様の呪文を唱えはじめた。
「イモビラス──イモビラス！動くな──イモビラス！」
ピクシーの動きが止まったころ、終業のベルが鳴り、みんなわっと出口に押しかけた。それが少し収まると、ロックハートが立ち上がり、ちょうど教室から出ようとしていたハリー、ロン、ハーマイオニー、オリヴィアを見つけて呼びかけた。
「さあ、その四人にお願いしよう。その辺に残っているピクシーをつまんで、籠に戻しておきなさい」
そして四人の脇をするりと通り抜け、後ろ手に素早く戸を閉めてしまった。
「耳を疑うぜ」
ロンは空中を動かないまま彷徨うピクシーの一匹をつまみあげながら唸った。
「私たちに体験学習をさせたかっただけよ」
ハーマイオニーはピクシーを二匹籠に押し込みながら言った。
「体験だって？ハーマイオニー、ロックハートなんて、自分のやっていることが自分で全然わかってなかったんだよ」
「違うわ。彼の本、読んだでしょ──彼って、あんなに目の覚めるようなことをやってるじゃない……」
「ご本人はやったとおっしゃいますがね」
ロンがつぶやいた。
「ウィータが呪文をかけていてくれなきゃ、僕達もっと苦労したぜ。女子のうっとり顔を見たか？」
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鵲(プロフ) - 貴戸藍樂_きど あいらくさん» ありがとうございます〜！！エヘ…可愛く書けてたらよかったです❤❤これからも応援よろしくお願いしますーー！！ (2021年10月9日 20時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
貴戸藍樂_きど あいらく(プロフ) - 続編おめでとうございます！！撫でられた時の感覚が違うって...かわいすぎやしませんか()可愛らしい絡みの中にある厳しいお母さんもまた最高です...！更新お疲れ様です！ (2021年10月9日 19時) (レス) id: 1c72b51fe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2021年10月9日 18時
