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「くそっ、あいつらめ、どこに行ったんだ！絶対に探し出して罰則を食らわせてやる！」
Aたちが隠れているタペストリーの前を通過するフィルチの声が聞こえた。やがてブツブツ言っているフィルチの声が聞こえなくなると、Aは口元に当てていた手を離して息を吐いた。
「糞爆弾をフィルチに命中させた感想は？」
「うーん」
ジョージの言葉にAが少し考えた。
「なんだか悪いことした気分だ」
「悪いことしたからな」
ジョージがニヤッとした。
「でも──ちょっと楽しかった」
Aがくすくす笑いながらそう言うと、ジョージも笑って、Aの頭を撫でた。
「生まれて初めて、あんな悪いことしたよ」
Aは、自分が初めて羽目を外せたことが、この上なく嬉しいらしかった。ジョージはそっか、と笑うと、じっとAを見つめて、それから頭を撫でていた手を、頬に移動させた。
「ジョージ？どうかしたのか？」
「なんでもないよ」
ジョージはAから手を離すとそう言った。
「Aは──ずっと、色々我慢してきたんだなって思ってさ」
その言葉にAはぽかんとしたあと眉を下げてうつむいた。
「うん……そうかもしれない」
「ここでは羽目を外すといいさ」
もちろん君のこわーいママにバレないようにな、と付け加えてジョージがウインクした。Aは笑って、うんと頷くと、ジョージをぎゅっと抱きしめたので、ジョージが固まった。
「き、急にどうしたんだ？」
「あのな……いつも私、もらってばっかりだから」
Aは腕を離すとにこにこしながら言った。
「私、ジョージたちに頭を撫でてもらうのも、ハグするのも好きなんだ。でも、いつもしてもらうばっかりだから……ジョージに、してみたんだけど……ごめんな、ハグが嬉しいのは私だけだって、今気づいた……嫌だったか？」
Aがだんだん不安になったというようにおどおどしながら言うと、ジョージはふっと笑って、「いや」と首を横に振ったあとで、疑問に思ったように、ん？と首をひねった。
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鵲(プロフ) - 貴戸藍樂_きど あいらくさん» ありがとうございます〜！！エヘ…可愛く書けてたらよかったです❤❤これからも応援よろしくお願いしますーー！！ (2021年10月9日 20時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
貴戸藍樂_きど あいらく(プロフ) - 続編おめでとうございます！！撫でられた時の感覚が違うって...かわいすぎやしませんか()可愛らしい絡みの中にある厳しいお母さんもまた最高です...！更新お疲れ様です！ (2021年10月9日 19時) (レス) id: 1c72b51fe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2021年10月9日 18時
