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このハウスの秘密は、昔から気付いてた。
本当は鬼に食われること。
僕達が食用児だということ。
全部知ってる。
でも、ママは
気付かれていない。
こればっかりは、自分の表情が余り出ない事を喜ぶしかないだろう。
…テストの最中にこれを考えてる自分がある意味すごく感じる。
フルスコアはないが、一応みんなより早く全部解けてしまった。
はぁ、早く図書室に行きたい。
ーー
「 今日のフルスコアは __ レイ、ノーマン、エマね。おめでとう。」
ほら、この三人だ。
僕はその声を聞きながら、テストの部屋から出た。
図書室まで行く道が、とても静かに感じる。
僕は別に、特別な関係を誰か持っている訳でもない。
それに一人の方が、好き。
皆が遊んでいても、僕は図書室で何時も本を読んでる。
「はー、やっぱりここ落ち着くや」
気を抜いた溜息をつく。
ここに来ると何か素が出てしまう。
僕は昔から読んできた童話の本を探す。
悪魔と天使関連の童話がのっている、面白い話。
それを子供の頃からいつも読んできた。
__ 本をとった。
煤けた表紙を眺め、そのページを開く。
【悪魔の絵】が描かれたそのタイトルページを捲った。
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作者名:SHE'S door | 作者ホームページ:ないない
作成日時:2019年6月21日 1時