地上でのキャラ

チョコレート ページ12

弟はチョコレートが好きだ。どれぐらい好きかというとチョコレートが冷蔵庫にないと涙目になるぐらいだ。そのため…弟の悲しむ姿をみたくないお母さんとお父さんはいつもチョコレートを冷蔵庫にいれている。しかし……今日、お母さんとお父さんはチョコレートを買うのを忘れたらしい。冷蔵庫にはチョコレートがなかった。
…ヤバイヤバイ。このままだと弟が涙目になってしまう。幸い、まだ弟は帰ってきてない。
あんまり外へいきたくないけど…弟のために頑張ろう！

僕は近場のスーパーでチョコレートを20個ぐらい買っておいた。これで1週間ぐらいは大丈夫だ。

「ただいま。」
「……キャラ…。」

！？もう帰っていたのか！？僕がずっと弟を見ていると、弟が生気のない声で僕に「おかえり…。」と言った。しまった‼迂闊だった‼もっと早く帰ってくれば良かった…。で、でも‼

「ねえ！チョコレートあるよ‼」
「え、ホンとか！？」
「うん、ほら‼こんなに買ってきたよ‼」

僕は弟に買ってきたチョコレートを見せた。

「ありがとう、キャラ！早速食べていいか？」
「もちろんだよ‼」

弟が幸せそうにチョコレートを口に頬張る。僕はあまりチョコレートは好きじゃないけど……弟をこんなに幸せにしてくれる。有難い。

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