# 3 ページ4
.
待ち合わせの時間。
隣の彼は待ちきれないとでも言うように、うずうずしていた。
そんな彼に、またもや笑みが零れた。
_オクタヴィネル寮
鏡を通った感覚がした後、夜なのに思いの外眩しい光が瞼越しに伝わり、ゆっくりと目を開いた。
「………!!」
鏡をくぐった先に現れたオクタヴィネル寮に少しばかり驚いた。
話には聞いていたけど、本当に海の中にあるなんて!
この世界に来てから、1度も目にしていなかった海。この海は汚染なんてされていなくて、透き通っていてきらきらしていて、元の世界とは全然違う。
「本当に水の中にあるんだ……!」
高校2年生にもなって、子供っぽい表情をしたこの顔は、一歩前を歩く彼には見えてはいないだろう。
「綺麗だけど、ちょっと怖いよな」
そう?、だって溺れたら死んじゃうだろ、などと会話を交わしているうちに、お目当てのモストロラウンジへ到着した。
この時はまだ、綺麗なところだなあ、くらいにしか思っていなかった。
だが、わたしは、このモストロラウンジで人生で一番衝撃的な、忘れたくても忘れられない景色を見ることになる。
.
100人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まとい | 作成日時:2020年4月2日 21時