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1、とめはねはらい ページ2

あの、自転車の事件から何ヶ月かが経った。

夏休みも終わり、2学期に入っていた。


あれから特に何も無いまま、中学受験に向けて、みんなが力を入れ始める時期になっていた。





「ちょっと上杉……。聞いて」


「なんだよ」


「今日渡った実テの結果、まじでムカついた」


「どうしたんだよ」


「なんで、私だけ、とめはねはらいをあんなに厳しく見られてんの?!」


文章で答える問題、合ってたのに

「この漢字、しっかりとはらいをしてないぞ」

って言われて、減点されたのよ。


…何故だ。


上杉は、鼻で笑うと、私を見て言った。


「先生も、あんだけ満点をポンポン取られたら、さすがに嫌になってくるだろ」


「私の実力なんですけど、ひどい」

「どっちがだよ」


隣でケラケラ笑う上杉を無視して、私は特別クラスのドアを開けた。


ちなみに、黒木も一緒に歩いてたんだけど、一言も喋らんかったよ。


今日は、KZの練習試合があったから、疲れてるのかもね。


ちなみに、私も練習試合をしてきた。

学校のバスケ部に所属しているからね、私。




それぞれ、イスに座ったり、机に寄りかかったりして話しながら時間を潰した。



「上杉、黒木。授業の前になったら起こして」


「寝るのかよ」


黒木に言われたけど、無視して寝た。

……授業で寝るよりはマシでしょ。









どんぐらい寝ていたのかは、分からない。


だけど、上杉に耳元で叫ばれたので、すぐに目が覚めた。



……背中がジンジンするけど、気の所為かな。


教室を見ると、もうみんな揃っていた。


「おはよ」



みんなにそう言うと、教卓の所にいた若武が、口を開いた。


「やっと花珠起きたな。では」

若武は、気取って言った。

「わが親愛なる探偵事務所の諸君」



…いきなりどうした。


「喜べ。ついに大事件が持ち込まれたぞ。記念すべき我らの初仕事だ」




寝起きだから、まだ寝ぼけているのかな、と一瞬、自分を疑った。


だけど、若武の顔がいつもと違うと気づく。






……今回は、どんな事件なんだろう。



今から、ワクワクしてきた。

2、持ち込まれた大事件→←設定



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柚姫 - KZのほかのシリーズも作ってください!応援してます! (2021年6月14日 16時) (レス) id: 76382fa356 (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - 日向飛沫さん» 読んで下さり、ありがとうございます!更新頻度をあげれるように頑張ります (2019年7月29日 15時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
日向飛沫(プロフ) - 何時も読ませて頂いています。更新頑張ってください! (2019年7月29日 14時) (レス) id: 5cd376c69b (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - アオイさん» フリガナ振ってなくてすいません![はなみ]と読みます!コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年7月6日 14時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 夢主ちゃんの名字の読み方教えてください!更新頑張ってください!! (2019年7月6日 13時) (レス) id: fd0d6f525d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つばくらめ | 作成日時:2019年5月8日 22時

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