君と僕の好きな人 side A ページ37
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「うわっ！なにこれ、買いすぎでしょ？！」
インターホンが鳴って玄関を開けると、近くのスーパーの大きなビニール袋を４つも持ったニノが申し訳なさそうな上目遣いで俺を見た。
二人で買い物に行っても、いつも「重いから相葉さん持ってよーー」なんて甘えてくるくせに。
笑ってしまいそうになるのを息を吐いてなんとかごまかした。
「何がいいかなって迷ったから一通り買ったらこんなことになっちゃった。
あーー……お腹すいてる？」
「そういえば昼から食べてなかった。
つーか早く上がって！なんなのもう！
変な気を使うなよ気持ち悪い」
ニノからビニール袋を奪い取って、くるんと背を向けてリビングに歩く。
ニノのいつもと違う態度に、胸がざわざわして落ち着かなくて、早いところアルコールを取り入れたい。
「何日分あるんだよ、これ」
ビールにチューハイ、ハイボール、ワインまで。
ずっしりと入った袋から一本ずつ冷蔵庫へ入れていく。
「なんか考え事してたらいつのまにかすげー買ってて……」
「ふーん……」
俺に気を使ってAのことをどう話そうか考えてるんだろう。
俺がAとずっといいお友達状態から抜け出せないって相談した時は、「部屋に連れ込んじゃえばいいじゃん」なんて軽く笑ってたくせに。
自分だって全然ダメじゃんって言いたくなる。
「ほら。ビール」
ソファーを背もたれにしていつも通り床に座っているニノの前にコトッとビールを置いた。
「ありがと」
ふぅーーっと長く息を吐いて、話を聞く覚悟を決めた。
「Aが…………前に言ってた忘れられない元カノってことなんだよね？」
ニノが真っ直ぐに俺を見上げた。
綺麗な薄茶色の瞳が鋭い光を放つ。
「うん。
ずっと忘れられない俺の好きな人」
「最後に会ったのっていつ？」
「５年……６年前とかかな。
俺が就職した年に別れたから」
高校卒業からずっと付き合ってたって言ってたもんな。
まさか同じ相手だなんて思いもしないでお互いに恋愛相談にのってたなんて。
「そうだったね……。
で？久しぶりにAに会った感想は？」
プシュッとビールを開けて、一気に飲みながら横目でニノを見る。
両手で顔を覆ったニノが
「かっ…………わいかった……」と噛み締めながら言うから、吹き出して笑いそうになった。
Aがかわいいのなんて、俺だって知ってる。
嫌っていうくらい知ってるんだ。
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510kana(プロフ) - さよさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(；Д；)こちら、福岡にあるショッピングモールをモデルにしてます(笑)更新遅くて申し訳ないです｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - さとちさん» 相葉くんほんといつも片思いの役ばっかりでごめんなさい｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - いつも心臓を鷲掴みにされ、510kana様が描くお話に夢中なっています。私の生きがいで楽しみです。この碧空ブリーズに出てくるモールが 私が知ってる所にそっくりで^ ^ もしかして…とどきどきしてます（笑） (2018年4月3日 23時) (レス) id: 741ec03a5a (このIDを非表示/違反報告)
さとち(プロフ) - 相葉さーーーん(´；＿；｀) (2018年4月2日 8時) (レス) id: d1a92f5b5f (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - ともさん» お互い同じ人のことを好きで相談しあってたって切ないですよね(´pωq`)愛され主人公しか書きたくないので(笑)これからも好かれます！！(笑) (2018年4月2日 6時) (レス) id: b12cca8c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2017年12月29日 8時
