一石三十五鳥 ページ36
「…ッ。」
隣に居て欲しい、なんて改めて自分がどれだけ大胆なことを言ったのか自覚して恥ずかしくなる。
彼の肩に顔をうずめてコクリと頷いた。
銀さんはもう片方の手を私の背中に回すと、ぎゅっと力強く抱き締めてきた。
銀「…怖かったろ…。」
「うん…。怖かった。
今までもずっとずっと怖かった。」
さっきまで面白可笑しく会話してた空気なんてまるで無い。
苦しそうに、哀しそうに声を発する銀さんに吊られてこちらまで胸が締め付けられて、恐怖が甦って涙が出てくる。
「昔にも…松田と揉めたの。」
頃合いだろうか。銀さんには松田との過去を話さないといけないと思った。
うん、と彼が小さく頷いたのを確認してから話し始める。
「学校の先輩で、出会った頃は優しくて穏やかで、告白されて付き合ったの。
最初のうちは優しかったけど次第に束縛が激しくなっていって…半年たった頃に別れるって言ったら殴られた。
一人暮らしだった彼奴の家に連れ込まれることが多くなって…無理矢理ヤられたり手を上げられたり…散々だった。でも怖くて逆らえなくて…。結局そんな状況が半年続いた。」
もう過ぎたことなのに未だに体から抜けない呪縛苛まれている。
恐怖から思わず銀さんの背中に回している手で彼の服をぎゅっと握ってしまう。
銀「無理して話さなくても大丈夫だぞ。」
私の頭を優しく撫でてくれる。
首を横に振り、ゆっくりだけど続けた。
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氏兎(プロフ) - まゆゆんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(TT)頑張りますー!! (2022年9月24日 1時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます!!嬉しいです!!頑張ります(^-^) (2022年9月24日 1時) (レス) @page32 id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - このお話大好きです!!!!!!更新頑張ってください!応援しています🥰 (2022年9月20日 18時) (レス) @page31 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
さち - 面白い!!更新頑張って下さいね!!!!!!! (2022年9月19日 20時) (レス) @page31 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです!もっと楽しんで貰えるように更新頑張ります(^-^) (2022年9月10日 17時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氏兎 | 作成日時:2022年7月25日 0時