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【番外編】弟が見てて思い付いた ページ4

そうこうしているうちにあれよあれよと事情聴取とやらに。
……あれ?なんか知らんけど関係なさげな人、何人かいねえ?

なんやねん、あのガキども。
側にいる女の人の腰くらいの背ってことは…幼稚園児か?
幼稚園児が殺人現場に堂々といるとか、なんか色々ヤバくね?
現世ってこんなに物騒な場所だったんだ。
引きこもりには知らぬ世界ですよ。



「それで、この遺体は貴女の目の前に落ちて来た…そうですね?」



先ほどのでっぷりした刑事?は誰かから聞いたのか、そう確認して来た。
別に嘘をつく必要だってないし、早く解決されるならその方が良い。
無駄な時間は過ごしたくない。
そんな思いから頷いて見せる。
すると、この刑事はなるほど…と呟きながらもこちらを探るような目で見る。



「申し遅れました。警視庁の目暮です。
失礼ですが、お名前とご職業を伺っても?」


A「……職業は中卒公務員、とだけ。
名前の方は仕事柄、大っぴらには晒せないんでね…まあ、『夜叉』とでも呼んでくれ」


目暮「……公務員と言いますと…勤め先は役所か何かで?」


A「あんまり下手な詮索はしないでほしいもんだね。
悪いがお上の言うことには逆らえないもんで、はぐらかすことしかできないよ」


目暮「随分お若いようでいらっしゃいますが、ご年齢は?」


A「十八」



目暮と名乗った刑事の質問に淡々と答える。
嘘はついてない。
審神者は公務員って扱いだし、高校は籍は置いてたけど殆ど行ってないから実質中卒。
名前やら何やらは下手に広がるなって上から言われてるのも本当。
ただ、それを私が守るかどうかは別として。
段々と怪しげな雲行きになって来たのを感じ取った私は大きくため息を吐き出す。
なんか、このまま「署までご同行願えますか?」とか言われそうだもん。



A「私たちは…そうだな……軍のようなものに所属しているんだ。
それ故に外部に情報が漏れるのを徹底して防がなきゃいけない。
だから、下っ端の私に開示できる情報はこれくらいしかない。
ちなみに、私の身分証明をしてくれるものも何もない」



暗に「これ以上聞いてくれるな」と拒否すれば、何やら神妙な顔で、そうでしたか…と納得する素振りを見せた。
いや、おかしくない!?
私が言っておいて何言ってんだって感じかもしれないけど、おかしくない!?
なんで納得してんの!?

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作者名:鋼夜 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年5月18日 16時

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