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あっという間に夜の八時が近づき、Aは三階の廊下を歩いてロックハートの部屋へと向かった。
扉を開けると、既にハリーが中にいた。
「おてんばお嬢さんもやっと来たね！さあ中へ！」
部屋にはロックハートの写真が至るところに飾ってあり、常に見られているような感覚がして、非常に気持ちが悪かった。
Aとハリーはロックハートの声を適当に聞き流しながら、無心で封筒に宛名を書き続けた。
かなり時間はたった頃だろうか。突然、ハリーがガタンと椅子をならして飛び上がった。
「なんだって？」
「驚いたろう！六ヶ月連続ベストセラー入り！新記録です！」
大声で言うハリーにロックハートは答えた。
「そうじゃなくて、あの声！」
「えっ？どの声？」
「あれです____今の声です____聞こえなかったんですか？Aは？」
ロックハートは唖然としてハリーを見て、Aはふるふると首を振った。ロックハートの声と、羽ペンが紙の上を走る音以外、Aには何も聞こえなかった。
「ハリー、一体なんのことかね？少しトロトロしてきたんじゃないのかい？おやまあ、こんな時間だ！四時間近くここにいたのか！信じられませんね____矢のように時間がたちましたね？」
罰則の時間は終わりだとロックハートは告げた。
胡散臭いロックハートの自慢話に嫌気が差していたAは、羽ペンをほっぽり投げて席を立った。
ハリーは無言でぼーっとしながら外に出ていこうとするので、Aはそれについていった。
扉が後ろでバタンと閉じる音がして、ハリーはハッと我にかえった。
「A、君も本当に聞こえなかった？」
「うん。ポッターには何が聞こえたの？」
ハリーは一瞬少し悲しそうな顔をしたのでAは申し訳ない気持ちでいっぱいだった。なぜAとロックハートには聞こえなかったのだろうか。
「引き裂いてやる、とか殺してやる、とか____」
「随分物騒ね」
Aは幻聴やそういった類のものを疑ったが、ハリーは健康そのもののように見えた。
突然、「そういえば」とハリーが呟いた。
「今度は何？」
「今朝のこと、スリザリンの奴らっていつもあんなこと____君に聞くべきじゃないかもしれないけど、どうしてみんな君を嫌うの？」
ハリーは「本当にわからない」という顔をして、唇をギュッと結んで、Aに尋ねた。
「それはね、私のパパの被害者がきっと大勢いるからよ」
「でも君がやったんじゃないだろう？」
「そりゃあね。でもじゃあ、そういう人達は誰を恨めばいいの？____今朝のことでわかったでしょ、こっちじゃ血のつながりがとてつもなく大きな意味を持つんだわ」
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yuu(プロフ) - ハリーオチも見てみたいって思ってしまいます🥺 (1月28日 21時) (
レス) @page18 id: 2fc2dde4c4 (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむねむね(プロフ) - さくらねこさん» コメントありがとうございます！更新を楽しみにしてくださる方がいるとわかって、すごくやる気が湧いてきました！こちらこそ、今後もぜひよろしくお願いします！❤︎ (2023年3月11日 21時) (レス) id: f136dcc095 (このIDを非表示/違反報告)
さくらねこ(プロフ) - 最近は、この作品が投稿されるのが待ち遠しい日々です。更新楽しみにしています！ (2023年3月11日 19時) (レス) id: 3e43640b9a (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむねむね(プロフ) - ちぢぶさん» コメントありがとうございます！自分で書いていてわかりにくくないか不安だったのでそう言っていただけてすごく嬉しいです！✧私も主人公ちゃんの性格大好きなのでもっとたくさん魅力を引き出せていけたらなと思います！こちらこそ、これからもよろしくお願いします！ (2023年3月8日 15時) (レス) id: f136dcc095 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - コメント失礼します！情景がすっと思い浮かんでくるような描写の仕方やキャラ達の個性が引き立つセリフの言い回しがとっても好きです...！主人公ちゃんのキャラクターも素敵で、キャラ同士の絡みも読んでてワクワクしました...！これからも応援しています！ (2023年3月7日 17時) (レス) @page27 id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむねむねむね | 作成日時：2023年2月21日 12時
