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今日は運良く同室の人達が早く寝てくれたため、Aは寮を抜け出すことができた。
見回りの先生に見つからないようにと慎重に鏡のもとへと向かったが、その甲斐もむなしく、鏡はなくなっていた。
どこかへ移動してしまったのだろうか。
がっくりと肩を落とし部屋へと戻ろうとした。
「君、なんでここに？」
ハッと息を呑む音がした。
誰もいないはずのところから声が聞こえ、Aは思わず叫び声を上げそうになったのをなんとか堪えた。
あの声に、Aは聞き覚えがあった。
声がしたほうを向き思いっきり手を伸ばすと、見えないが、なにか布のようなものがあった。Aがガシっとそれを掴むと、布は反対側から引っ張られた。負けじとAも布を自分の方へ引き寄せる。
すると、布の隙間から、綺麗な緑色の瞳が一瞬見えた。
「ハリー・ポッター、こんなところで何をしてるの？」
「えっと、君ってたしか____」
「ちょうどよかった、あなた、大きな鏡を見かけなかった？」
自分でも驚くくらいにするりと言葉が出てきた。
思っていたよりも、Aは必死になっているようだ。全く接点のない彼に、自分から声をかけて尋ねてしまうくらいには。
「君も、あの鏡を知っているの？」
ハリーは信じられない、といった風に目を大きく見開いた。
「知っているのね。どこにあるの？私もそこへ連れて行って」
「いや、でも」
「何か問題があるの？」
「……わかったよ」
Aの剣幕に押され、ハリーは渋々と「ついてきて」と言い、Aを布に押し込み先導した。
この謎の布は透明マントと言うのだとついでにハリーから教えてもらった。
年代物だということがわかる不思議な香りとハリーの匂いがマントの中には充満しており、Aはあまり落ち着かなかった。
ニ人しかいない____傍から見たら誰もいない____廊下に、小さな足音だけが鳴り響いていた。
「ついたよ。この部屋だ」
ギィーっと音をたてて開けたドアの先に、以前見た鏡がそのままの姿でひっそりと佇んでいた。
Aはできるだけ愛想良く「ありがとう」とお礼を言い、2人して鏡のもとへと駆け寄った。
ハリーが座ったのを見て、Aもそれにならい地べたに腰を下ろす。床はひんやりと冷たかった。
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yuu(プロフ) - ハリーオチも見てみたいって思ってしまいます🥺 (1月28日 21時) (
レス) @page18 id: 2fc2dde4c4 (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむねむね(プロフ) - さくらねこさん» コメントありがとうございます！更新を楽しみにしてくださる方がいるとわかって、すごくやる気が湧いてきました！こちらこそ、今後もぜひよろしくお願いします！❤︎ (2023年3月11日 21時) (レス) id: f136dcc095 (このIDを非表示/違反報告)
さくらねこ(プロフ) - 最近は、この作品が投稿されるのが待ち遠しい日々です。更新楽しみにしています！ (2023年3月11日 19時) (レス) id: 3e43640b9a (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむねむね(プロフ) - ちぢぶさん» コメントありがとうございます！自分で書いていてわかりにくくないか不安だったのでそう言っていただけてすごく嬉しいです！✧私も主人公ちゃんの性格大好きなのでもっとたくさん魅力を引き出せていけたらなと思います！こちらこそ、これからもよろしくお願いします！ (2023年3月8日 15時) (レス) id: f136dcc095 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - コメント失礼します！情景がすっと思い浮かんでくるような描写の仕方やキャラ達の個性が引き立つセリフの言い回しがとっても好きです...！主人公ちゃんのキャラクターも素敵で、キャラ同士の絡みも読んでてワクワクしました...！これからも応援しています！ (2023年3月7日 17時) (レス) @page27 id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむねむねむね | 作成日時：2023年2月21日 12時
