アシスタント20 ページ22
北条A、か。
北条つーと、名前からして良い所の苗字だ。
そしてさっき話に出てきた中王区……。
何か、あるんだろうな。
「に、兄ちゃん……俺」
「……ん?あぁ、気にすんな。三郎の言う通りタイミングが悪かっただけだろ?友人なら、きっと話してくれるだろ」
「そうだよ。今は、信じて待つしかない」
近付きすぎないのも、優しさ……か。
そこら辺、俺もまだ分かんねぇけど。
アイツにはアイツの事情があんだろうしな。
「さて、考えすぎだってしょうがねぇよ。夕飯にしようぜ」
「僕手伝います!」
明るめの声を出して、台所に向かった。
「……信じて、待ってたからあんな事になってんじゃねぇのか。勝手に消えて、俺は……ずっと」
後ろで二郎が手を握り締めていることには、気付くことが出来なかった。
✦
電車から降りてため息を吐く。
あんなことで取り乱したら駄目だ。
これからきっと、いくらでも私の敵が現れる可能性があるんだから。
……ん?
電話……。
『はい?どちらさまで……』
《よぉ。嬢ちゃん、何やら困ってるようだなぁ?》
『切りますね』
《おいおい、そう冷たいこと言うなって。お前が外に出るのに、俺の協力もあったことを忘れたか?》
『恩着せがましいのは嫌いです』
中央区の女も嫌いだけど、男ならあなたが一番嫌い。
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黒羽ひみと(プロフ) - アスカさん» 本当ですね汗。教えていただきありがとうございます!直しておきます。 (2019年10月5日 14時) (レス) id: 451dd01b35 (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - すみません。27話から一気に30話になってますよ。 (2019年10月5日 0時) (レス) id: 1b47d3033b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒羽ひみと | 作成日時:2019年8月16日 9時