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二十二 ページ39
壁の手錠で拘束された男
その男の前に立つのは太宰の部下、芥川君
「芥川君、もう下がっていいよ」
「…Aさん」
私から視線を外すと男を睨み、小さく舌打ちをしてから下がった
「却説…大分派手に遣られちゃったみたいだねぇ」
荒い息に怯えた目で私を見上げる男の至る所から血が流れていた
「私は君を信頼していたのだけどねぇ…
とても優秀な部下だったのに、勿体ない」
私を撃った、否、組織を裏切った犯人
「綾崎真琴。私を撃つなんて君が初めてだよ。素晴らしいねぇ」
「…アンタが悪いんだ」
小さな声だが、その中には憎しみや殺意が感じられた
「見当は付いてるよ。妹の復讐だね。
元々孤児だった君は、貧民街で出会った瀕死の彼女を拾った。そして殺しで得た金で彼女を育てた。
貧民街の育ちとはいえ、マフィアがどんな所か知っていたのだろう。
心優しき妹は、
拳銃を取り出し、彼の額に当てた
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作者名：MIA | 作成日時：2017年7月5日 21時
