輝きのセレーネ【月永レオ】 (ページ29)

今日:1 hit、昨日:69 hit、合計:22,892 hit

輝きの偽りページ29

｢女の子がそんなフラフラしてると危ないよ？｣

『そうですよね…最近ちょっと疲れてて頭が回ってなくてですね〜えへへ…』

｢あははっ、『月の女神さま』なんて呼ばれてる割には随分と無邪気な性格なんだね。もっと大人しくて儚げのある子かと思ってたよ｣

『それよく言われます〜！実際はよくわかんない事を言い出す宇宙人だ〜って！！』

｢女神が宇宙人って、あはは面白いねっ｣

レオにはもうほぼほぼ言われなくなったが私を宇宙人呼びするのはやめて頂きたい
それ以外にも泉や渉に変な扱いを受けできたけど…
私って普通だよね？

『そんなにですか！？』

｢この学院のご時世だから余計かも、本当に君は想像以上に面白い子だね｣

『え……』

はい、と渡されたのは見覚えのある五線譜
手元にある紙を数えると1枚足りていなかった
さーっと顔が青ざめていくのがわかった
あ、私さっきので曲落としたんだ…

｢この曲、月永レオくんのだよね｣

『あ、うん……』

｢へぇ、君もあの子の武器を使うの？｣

『武器……？えっと、曲は今日初めて貰いました。……物凄く大切にしなきゃいけない。レオのこの曲とても繊細に聞こえるから』

｢ふーん、残念。君もそっち側かぁ…期待はずれだな｣

『……？？？どういうことですか』

｢いや、何でもないよ。1つ聞いていいかな？｣

『なんですか？』

｢君はどちらの味方なの？｣

『確実に貴方の味方では無いですよ。天使と悪魔と、王さまの間でフラフラしてる未亡人です』

『そう、じゃあね。月永くんによろしく伝えておいて』

それだけを言い残して去っていった
何なんだろう、とても嫌な予感がする
あの先輩どこかで見たことあるような…