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メシア ページ36

あ「良かったですか…?時間があれだったので……」

『あんず…!…あー…そっか、全部あんたのせいだよ』


こいつが何か言い始めたからこうなったんだった
わたし何もしてないし良いよね。
おかげで私の素顔がバレたしお前の素顔もバレたよ


萌「そんなっ…私のせいじゃないですぉ!ね、レオくん」

レ「あー。そうだな。それじゃあその手を離してくれないか?」

萌「何言ってるんですか!レオくんと私にとって邪魔な人だから潰そうとしてるのに…」

レ「離せよ」

萌「ひゃ、はい…」


アイツの顔が久しぶりにマジの顔だ
背筋がゾクッとする
萌奈は仕方なく私の髪を手から離した
アイツの命令には従うんだな


『…なんできたの』

レ「こうなると思ったし、助けに来たよお姫様」

『っ…なんで!なんとも思ってないんでしょ…?あんたがいなくてもなんとかできたし、助けに来なくたって……』


ドキドキと心臓の音がする
頭が真っ白で何も考えれない
怖かった訳では無いけど何処か安心した


萌「頭大丈夫かしら!?あんたを助けに来たんじゃなくて私なのよ!?何処までも憎たらしい女!!」

『いっ……やめなよっ…カメラまわってるよ』

萌「そんなの知らないわよ!後で切り取ってもらえばいいでしょ!?嫌い!嫌い!息の根を止めてやるわ!!」


手をはなそうとしても手に力が入らない
割と強い力で押さえつけられている
ネイルの先端が刺さって痛い、喉が痛い
頭に酸素が届かなくてぐらっとする
その時バチンと音がした


『っ…けほけほ…』

萌「レオくん…!?相手間違ってるよ?私じゃないよ!?」


その音は春野萌奈をアイツをビンタした音だ
割と痛々しい。さすがに女なだけあってまだ弱い方だ


レ「間違ってない勘違いしないでくれ、俺はお前のになった覚えはないぞ〜?お前みたいな勘違いも程々にしてくれ!こっちは迷惑してんだけど!」

萌「そんなっ!だってレオくんは私にいつだって優しくしてくれた…王子さまなんだから!!」

レ「俺は王子になった覚えはないぞ?元王さまにすぎない、今はただの騎士だ。
言うことはそれだけか〜?じゃあな目の前にもう現れるな特にAには手だすな」

『……っれ、お』

レ「A大丈夫か?ごめんなもうちょっと近くにいたらこうならなかったのに!」

『馬鹿…カメラまわってる』


少しの時間だけどきっとアイツは社会的に潰される
私たちはただの被害者だ

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作者名:うななちゃま | 作成日時:2022年10月14日 0時

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