素直になれないのは君のせい【月永レオ】 (ページ48)

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最後の最後ページ48

泉｢遅い。今までどこに行ってたのぉ？ちょ〜うざぁい！｣

『来いとか言われてなかったし知らんわ』

泉｢はあ？レオくんに伝えたはずだけどぉ？｣

レ｢ごめんセナ！言いそびれた！｣

泉｢このあほんだら！｣

いつもの光景を目にすると少し安心した
いつまでも変わらないなこいつら。

『いいよ。居なくなった私が悪いし』

守｢A〜！！卒業してしまうな〜！？俺は寂しいぞ〜！！｣

『うるさいから泣くな！男だろ！？』

ったく。いつまで泣いてんだこいつ
結局講堂で何をするのだろう
全く知らない身からすればよく分からない儀式が始まりそうだ

薫｢そうだよもりっち。女の子の前で泣くなんて情けないしね｣

奏｢ちあきはなきむしさんですね〜｣

渉｢おやおやおや？Aさんではありませんか☆｣

英｢やぁ、Aちゃんこうして話すのは久々だね？元気にしてるかい？｣

『どっから現れたおまえら！』

最前席に座る天祥院の姿と共に天井にぶら下がる日々樹の姿を目にした

レ｢わはは☆テンシはAだけ視界に入れるなよ？｣

英｢悲しいね月永くん。この中で1番華があるのはAちゃんだろう？｣

『お前ら全員私の視界から消えやがれ』

なんなんだこの茶番は
このどんちゃん騒ぎとしたこの場でひとつの場所だけ静まり返っていた
あそこは誰もいないんだ

レ｢お前はここで歌いたいか？それとも踊りたい？｣

『別にそんなこと思ってないけど』

レ｢エスコートしましょうか？お姫様。ステージまで、｣

差し出された手を前に、パチっと目が会うと優しく微笑んだ
こういう都合のいい時ばっかり優しいふりしてばっかみたい
嫌いじゃ無いんだけどね。

『……はぁ仕方ないわね。今日だけだから！』

行き場のなくしていた手を差し出すと
離さないように掴んでは、ステージまで連れていかれた
カッカッと足音を残してステージの上に立った

レ｢どう？ここにたつのは久しぶりだろ？｣

『そうだけど…』

レ｢俺たちが最初に立った景色だ。あの時は息なんかひとつも合いやしなかったな！｣

『お前が勝手に突っ走るからだろ』

レ｢お前だって振りは間違えるし歌は下手だし、不協和音だった｣

『っ！うるさい！昔の話はいいの！』

レ｢最後にここでもう1回やるか？あの時からどれだけ成長したんだろうな！｣

『あの時から変わったでしょ？時間も立場も関係も』

レ｢愛してるよA｣

『っ〜！？…わ、私だって愛してる…レオ』