素直になれないのは君のせい【月永レオ】 (ページ14)

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未来の道しるべページ14

章｢千波さん、少しいいですか？｣

廊下を歩いていると後ろから声をかけられた

げっ、あきやんじゃん…

『何ですか…』

章｢貴方、まだ進路を決めてないのですか？いい加減決めてください。言っておきますけど大学はもう無理ですよ｣

『…分かってます。今年中に決めますから』

職員室前で説教じみたことを言われる

自分でもわかってる

クリスマスのライブで決めるから。

章｢はぁ、早くしてくださいね。これが最後のチャンスですから｣

後ろ姿が少しイラつているように感じた

すみません。

そう心の中で謝った

ちゃんと考えなきゃ

1人になれる場所に行こう

どこかフラフラと適当に足を運んだ

皆と会いたくない

これからどうする。正直言うとアイドルは辞めたいけどやっぱり心残りがある

『どうしよ…いっそレオのお嫁さんです♡って言ってやろうかな…』

でも卒業してレオの金で生きてくのは嫌

あいつとの子どもとか気が狂いそうだわ

『フリーランスでイラストの仕事しようかな』

何気なくずっと描き続けているイラスト。

敬人と同じ分類の人間

そこそこフォロワーいるし。

レ｢お前ここで何してんだ？｣

『それはこっちのセリフだ』

目の前に五線譜を持った男が現れた

レ｢1人でぶつぶつ言ってて怖いぞ、ついに気がおかしくなったか？わはは☆｣

『違う。真剣に考えてんの』

こいつは未来がちゃんと見えてんのかな

隣で作曲をし始めた

レ｢…お前はどうしたいんだ？｣

『聞いてたの。趣味悪』

レ｢卒業したら一緒に住む？｣

その言葉にぴくりと反応した

『は、一緒に？同棲ってこと…？』

レ｢うん。本当に俺の嫁になってもいいんだけど｣

これは本気の目だ

『お前殺す』

自分の独り言を聞かれていたことに対して恥ずかしさが増した

レ｢…お前アイドル辞めるのか？｣

唐突な質問に戸惑った

『え、うん。ちょっと…まだ迷ってる。』

レ｢ごめんな、そう思わせてたの。多分俺のせいだよな、｣

『お前じゃない。私がそう思っただけ』

視線を逸らし下を向いた

こいつが謝るなんて明日は雨が降りそう

レ｢そうか、引退じゃなくて活動休止にしたらどうだ？｣

『活動休止…』

レ｢俺もそうだったし。アイドルまたやりたいなと思ったらやればいいんじゃないか｣

『お前バカなくせにまともなこと言うんじゃねぇ』

レ｢いたっ！このやろう～世界損失だぞ〜！バカって言った方がバカだぞ〜？ばーか！｣

私はいつも通りにあいつを殴った