キラキラ輝くアイドルに！【明星スバル】 (ページ33)

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星の王さまページ33

結局色々な店を回って歩いたがとても落ち着いた気分では居られなかった
時刻は時計の針が6を指し、空は金色に染まった黄昏時だ

『そろそろ帰らなきゃな』

♪〜

どこからか綺麗な音色が聞こえてきた
誰かの歌声？
綺麗なのに何処か悲しい曲だ
音がなる方へ足を運ぶと周りに五線譜が沢山落ちている
その中心に今の空みたいな黄昏時の色をした髪の人がいた

『……』

これは話しかけるべきなのか
作詞に夢中で私に気づいていないようだ

レ｢ふふふーん♪……できた！やっぱりおれは天才だな☆｣

『……！』

レ｢ん？誰だお前！宇宙人か！うっちゅ〜☆｣

『違います！宇宙人じゃないです！』

こちらに気づいたと思えば人を宇宙人呼ばわりしてきた
髪が長くて声もちょっと高めだから女の子かと思ったけど。
きっと男の子だ

レ｢そっか〜残念だな｣

『そうですか。』

レ｢……またあの音だ｣

『え？』

レ｢お前からちょっと前ぐらいのおれみたいな音がする｣

急に真面目な顔に戻ってこちらを見つめる
私から音がするって何だろう
私にはわかんないや

『どんな音ですか？』

レ｢あぁ、スタッカートでずっと調律されてないピアノみたいな音！｣

『ピアノ……？』

レ｢んーなんか金属同士がぶつかってガッシャーンみたいな。不協和音だし、耳障りで痛いんだよ｣

私にはさっぱり分からなかったがきっと悲しい音なんだろうな
五線譜をかき集めひとつにまとめている所を横目にし、隣に座った

『私、学院辞めたんです。夢も友達も捨てました。自分で選んだ道なのに心のどこかでずっと後悔してるんです』

レ｢そっか。だからあんな音がなってるんだな｣

『今日、スバルをみてとても胸が苦しくなったずっと一緒に居たい。でももうあの子の隣には入れない』

レ｢うん。｣

『お別れする前に、好きって言えばよかったとか、無理やりにでも……キスとかしたら良かったかも』

思い返せばスバルに好き勝手されてたんだから、私もやり返せば良かったとか、2人でライブしたかったとか。
後悔ばっかりしていた

レ｢わははっ、お前面白いな〜。おれも久々にアイツらの顔見たくなってきたな…☆｣

『あいつら……？』

レ｢おれの仲間だよ。今は学院に行ってないからもうずっと顔みてないな｣