263華 ページ20
でも、この間は見えたような……
僕がそう言うと驚いたように、嫌そうにした顔を見せてきた
僕はそんな水葉様を見て、見たとは言えなくなってしまった
言ったらどうなるか分からんから
そして、あの時は急だったからと言われた
きゅ、う?
なにが急なんやろと考えた
…………あ
そうや、僕がいきなり自分の部屋に連れ込んだんやった
すっかり忘れてた
そのことを謝れば、水葉様は僕のせいじゃないと言ってくれた
いや、確実に僕のせいやろ
僕が連れ込まなかったら、そのまま帰れとったはずなのに
それなのに、僕は……
僕がなかなか顔をあげなかったせいか、「黄玉」と呼ばれた
初めてだった、水葉様に「黄玉」と呼ばれたのは
いつもは黄玉様と呼んでくれるのに、僕は恐る恐る顔を上げるとごめんねとまた謝ってきた
謝る必要なんてないのに、僕が悪いのに
しかも全然怖くなんてなかった、少し戸惑っただけで……
でもちょっとだけ、よかったかもなんて思ってたり、思ってなかったり……
うん、絶対言えへんわ
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明桜(プロフ) - 奏さん» ありがとうございます!これからもゆっくり更新していくので、よろしくお願いします! (2022年10月2日 11時) (レス) id: b4587a2f8b (このIDを非表示/違反報告)
奏 - わわわ、更新嬉しいです!続き楽しみにしています!!! (2022年10月2日 11時) (レス) id: ede5190494 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:明桜 | 作者ホームページ:nhatev-hdfs miri1
作成日時:2022年9月18日 16時