ろく ページ8
「そういえば、今日のダンスレッスンはA、B合同のグループレッスンでしたよね?」
誰と組もうか迷っているのですよね。でも、出来るだけ組んだことの無い相手と組んでみたいです
「あぁ。確か3人一組で課題曲の練習だったはずだ」
「む。やはりそうか。乙狩殿と桔梗殿はもう組む相手は決めたのであるか?」
「私はまだです。目を着けているのは逆先さん、凛月さん辺りでしょうか。一度も組んだことがないので」
「俺も一度も組んだことの無い者と組んでみたい」
となると、乙狩さんは氷鷹さん、衣更さん、大神さんあたりですね
「我は鳴上殿と組んでみたいのである。乙狩殿がいつも話している御仁であるからな」
「この時期になると、大体相性のいい人が見つかってペアが決まってきますものね。マンネリ化対策のためにこの合同レッスンがあるのでしょうけど」
「このクラスでは、朔間、衣更ペアとお前たち、俺と遊木か」
「えぇ。致し方無いとは思いますけど、教員の方々からしたら、困った話なのでしょうね」
二人も少しずつ察してきている様ですね。苦々しい顔になっていますよ
「今の三年生は特に、ペア活動と称してサボる人が多いですから。まったく、嘆かわしいことです」
「逆に、今の二年生は精力的に活動しようとしている者が多い印象であるな」
「二年生は稀に見る大豊作らしいですし。才能がある分きっと覚悟も桁違いなのでしょう」
渉を初めとした、奇人の皆さんがいい例です。他に一つ飛び抜けた才能を持っているのに、わざわざアイドルの道に進んだのですから
「あぁ。俺達も先輩を見習わなくては」
「はよ〜。おい、凛月!起きろって!」
「ま〜くんうるさい。吸血鬼に朝から起きろって鬼畜〜」
「衣更さん、凛月さん。お早う御座います」
確か、この2人は幼馴染でしたか。仲良きことは美しきかな。ですね
「ん〜？なんかAから血の匂いするんだけど」
あら、どこか怪我をしていたのでしょうか?
「首?超いい匂いちょっと見させて〜」
おっと?サラッとネクタイ外すのやめてくれません?ちょっ、やけに手馴れているのですけど!?
「…あ〜。なんかごめん」
「凛月さん、このことはどうか内密に」
昨日、渉ががっついたせいで今日、キスマークいっぱい付いているのですよねぇ
……鎖骨に近い所なのでジャージで隠せるのが幸いです
「うん。わかった。その代わり、今日ペア組んでよ」
「あら、嬉しいお誘いですね。喜んでお引き受けしますよ」
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作者名：月うさぎ | 作成日時：2022年1月5日 13時
