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突然、そこへばあやさんがやってきた。
私は慌ててなぎひこからばっと離れる。
うわもう何やってんの怒られる…！
ば「…なぎひこ坊っちゃま、起こしてはだめですよ」
な「すみません…ばあや」
ばあやさんはそう言うと、私のところへ来た。
ば「Aさん、まだお時間ありますし少しお休みになさってください。元気になられましたら、ご飯食べていってくださいな」
『え、いいんですか…？』
私がそう言うと、もちろんと言って微笑んだ。
この家に住む人ほんとに皆優しくて涙が出そうになる。
ばあやさんはそれだけ言うと、部屋から出て行った。
な「Aちゃんほんとごめんね、具合悪いのに…。寝ていいよ」
あまりにも申し訳なさそうに言うもんだからこっちまで申し訳なくなってくる。
『別に大丈夫だよ！じゃあ、寝るね』
私はそれだけ言って布団に横になり、目を閉じる。
すると、すぐに夢の中に入ってしまった。
＞なぎひこside＜
な「ああもうやらかした…」
て「強引はよくありませんよ、なぎひこ」
てまりの言葉に、分かってると頷く。
Aちゃんが寝た後、僕は相当後悔した。
しかもタイミング悪くばあやが来てしまうし。
Aちゃんは調子悪くてうちに来たのに…ごめんね。
カ「でもそのくらいグイグイいってくれないとAちゃん気づかないから大丈夫だよ」
カリンはそう言うけど、今こんなことするべきではなかったよね。
もし悪化させてたら大変だし。
僕は寝ているAちゃんからポロッと流れ落ちた涙を親指でバレない程度に優しく拭き取って、ごめんね、ともう一度呟いた。
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作者名：柚 | 作成日時：2020年3月22日 14時
