僕に笑って2【深川緋斗】 ページ3
あぁ イライラする
やりたくない事をする自分にも
僕を見てくれない彼女にも
…そうだ、ご飯作ってあげよう。
いつも遅くまでパソコン打って、食事は大体ゼリーとかで済ませてる。
ちゃんと栄養取らないと、倒れちゃうかもしれない
そうだよ、少しでも役に立てば、きっと___
・
「…あ、あの……」
ドアを開けて部屋に入る。
さっきと比べて、少しだけ紙が散らかっている。
掻き毟ったのか、髪も少し乱れてる
「………何」
さっきより、ドスの効いた声 苛立ってる証拠だ
「ご、ご飯……食べないと倒れちゃうよ…?」
「…分かってるよそんな事……」
少しだけ声が小さくなった。
切羽詰まってるんだ 焦ってるんだ
「……ここ、置いとくから」
「…うん」
ちゃんと反応してくれた。
やっと、僕に対する言葉をくれた
「………ありがとう」
小さく聞こえた彼女の声。
そんな時もパソコンに向かっていたが、声は確かにこちらへと発せられた。
「…ありがとう」
それよりも小さな声で彼女に返した。
彼女は地獄耳なのか?クスッと笑った。
少しだけこちらを振り返って
やっと、僕に笑った。
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