主人公 ページ3
中庭にて練習をするパールを見るのはA、僕である
屋上から眺めているのには理由がある。それは
雨｢さいきん、A先輩に会えなくて寂しいです｣
巴｢僕もだよー！僕らのAなのに！事務所の人達ってばなかなかあわせてくれない！｣
やっぱうちの子たち可愛い!!!寂しいなんて四人で騒ぐなんて可愛い･･･彼らから感じる寂しいを曲に書き起すのも楽しい！ということでこんな場所から眺めているのだ
椿｢随分と余裕そうだね、もう時間がないってのに｣
青｢そうそう。お前まだ勧誘終わってないんだろ？｣
聞こえた声に振り返ればそこにはミヤたちがいた。
｢あ、2人ともどーも。仕事中なだけ、これ終わったら勧誘行くよ｣
椿｢また仕事？あんまり無理しない方がいいよ。自己管理できてる？｣
青｢お前も今やこの学園の将来を担うスーパースターだもんなぁ？｣
いつの間にか隣に来た2人に手元を覗かれ集中力がかけるがなんとか書き終えると二人を見た
｢てかそのスーパースターって辞めてよね。俺そんなキャラじゃないし、それに主人公なら特待生ちゃんでしょ｣
椿｢はぁ？なにそれ、千紘ならまだ分かるけどなんで特待生が出てくるのさ。｣
不満げにゆがめられた眉に笑えば訳分からないと怒られる
｢千紘先輩は王子様でしょ。それに俺は魔法使いがあってる。｣
青｢ふむ、つまりこうだな？お前の使う魔法のおかげで幸せになれる姫ってことか？｣
椿｢は？シンデレラの話でもしてるの？たしかに魔法使いがいたから彼女は幸せになれたけど･･･でもそうだな、どっちかと言えば眠り姫じゃない？Aはそれの魔法使いだよ。もちろんいい方のね｣
｢ふふ、やだよ眠り姫なんて。無数の童話の姫君が居る中で彼女は安全なお城の中でハッピーエンドを待って眠ってるだけじゃん。怠惰なやつと人のせいにするやつは一番嫌いだよ｣
じゃぁ俺、他のユニットのハントしてくるよと立ち上がれば後ろから聞こえた声を無視して歩き出す。
･･･それならお前は特待生が好きなわけないよな
冷たい言葉を忘れるように目を閉じる
彼女は主人公なのだ。もしこの世界で彼女を貶めようとすれば世界が敵になるのだろう
それにもしこの世界が歪んでしまっているとするならそれはきっと
｢ぜんぶ、俺がいる事が悪い。俺がいなきゃよかった。それだけでしょ｣
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作者名：ゆめの | 作成日時：2019年3月1日 15時
