信用 ページ17
「やっほー!!エメカレ!!元気?」
side佐和
次の日の事だった。平然と学園にきたAに俺達はなんて声をかけたらいいかわからなかった。
理由は1つ、学校の掲示板に貼られた1枚の紙だった
昨日の騒ぎについて書かれた紙、週刊誌の1ページ
声優イベント大失敗?!イベント内アクシデントはヤラセ??
エメカレを中傷するような適当な内容を書いたそれはうちの生徒にインタビューをして書いたものらしいこんなの全部捏造だ
そこまでして注目を浴びたいのかと酷いことが書いた記事
おそらくコズプロが記事を修正したのだろう、Aは守られているような記事だった
学園内には広まっていて変な噂を流すものも少なくないだろう
それを彼はじっと見つめる、すると1粒の涙が彼の瞳から落ちた
天「ワッツ?!だ、大丈夫かい?!」
あず《気にしないでA、これが嘘だなんてすぐに証明できるから》
ワタワタと俺達が声をかけるが彼は首を横に振った
「大丈夫じゃない!なんでこんなこと書いてあるの?!」
それは大きな声だった周りのザワついていた生徒の視線さえ奪うような声にみんながこちらを見た
大きな瞳からポロポロと宝石のような涙が落ちて不謹慎だけど綺麗だと思った
「.......何か心当たりないのかよ」
誰かの言葉に彼はそちらを向く
「昨日は確かにエメカレのイベントだった。オレもその場にたまたま居合わせただけだよ。
お客さんがパニックになったから静めるのに出て行っただけだよ。ヤラセなんかじゃない。逆に俺が公式に迷惑をかけたもん
ハルは、場を収めようって頑張ってた。みんなそうだよ。それを適当なこと言わないで
酷いこと言わないで
頑張ってる人の努力の事否定しないで」
その熱意に言葉にみんなが黙ったそしてAはそれを破ったのだ
天「?!それを破っても.......」
「何も変わらないのはわかる!でも何もしないのはやだ!大事な友達が酷いこと書かれて、言われて許せるほど大人じゃないもん!そもそもエメカレがこんなことするわけないじゃん!この前宣伝し忘れて客席0になったばっかりなのに!みんなも覚えてるじゃん!」
それはなかなか痛いところを突かれたなと思ったが確かにそうだと周りの雰囲気が変わる。
「普段からエメカレを見て、この記事を信用するかエメカレを信用するか決めるべきだよ。俺はエメカレのこと信じてるもん」
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作者名:ゆめの | 作成日時:2019年3月1日 15時