衝突 ページ20
side雛瀬
俺の手のひらをにぎりしめたその手は暖かった。
「みどり達のこと俺は大好きだし大切だよ。見ないわけない。ううん、離れたりなんかしないよ」
雛「え?」
「あのね、おれはみどりのこと大好き。傷ついたってファンのこと考えて向き合ってメンバーのことも考えて他人を思いやることが出来るそんなみどりのこと大好きだよ
たしかにみどりとは付き合いは短いかもしれない、でもみどりのいい所たくさん知ってるもん。
そんな悲しいこと言わないでよ」
離れるなんて言わないでとばかり真っ直ぐ見つめられて心が掴まれた気がした。
「.......ねぇ、おれファンに声と顔がチグハグって言われるんだよね。きもちわるいって
気を使わなくてもいいよわかってるから。
でもたまにキャパ超えちゃうんだ」
みて、とエゴサーチをかけたSNSを見せる
雛「なんで俺に見えるところで言うんだろう自分のことなら諦めもつく、諦めなきゃならないんだけど俺を否定する言葉を見て俺を好きって言ってくれてる子が傷ついてる可能性もある。
それが許せない、でも何も出来ない。」
かれは励ましてくれるのか、それとも怒るのかなんて彼の反応が見たくて聞いてしまった。
すると彼は目を丸くしたがすぐに口を開いた
そう、俺の予想を裏切って
「何甘えてんの」
雛「え?」
「自分への批判は自分に見えないところでやれって?甘えてんな!プロでしょ!
てかファンはそんなに弱くないよ!何言ってんの?!」
突然の言葉に目を丸くする
え?彼はなんて今言って
「あのね!その意見と向き合うことは本当に凄いとおうよ、でもね諦めるのやめなよ!」
雛「!」
「確かに言葉は汚いかもしれないし消費者共なんて言いたい放題だよ!でもね、なんでマイナスな意見ばっかり見てんの?!
厳しいこと言うようだけどそれは世間の意見だよ。諦める?何言ってんの?なんでそんなことに諦めなきゃならないの」
雛「それは俺に声を変える努力しろってこと?確かにそうしたらいいかもしれないけど「んなわけないでしょ!!」」
何が彼が言いたいのかわからなくて声を荒らげた、しかし彼は怯むことなく真っ直ぐこちらを見て伝えてくれたのだ
「その声も顔も、全部みどりの個性でしょ!なんでそれを否定して我慢しようなんて思ってんの!
声が良いけど顔が無理?顔が良いけど声は無理?それは今現状の沢山ある中のたった一つの意見だろ!」
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作者名:ゆめの | 作成日時:2019年3月1日 15時