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『ふぅ…ご馳走様でした。お皿洗うのでシンクに置いといてください』

「あ、いや…いい、後でやる」

『え…左馬刻さんがですか?』

「何だよその目…俺だってなんもやらねぇガキじゃねぇんだ」

『はあ…』


でも今まで全部任せっきり

だったじゃないか


というツッコミは我慢して

珍しいこともあるんだなと


俺の分の皿までシンクに持っていった

左馬刻を見ていた


もしかして、前に俺のことを

聞き出そうと踏み込んできたこと


申し訳ないとか思ってるんだろうか


あれは俺が聞かれたくなくて

突っぱねただけだし


貴方は何も悪くないんですよ

左馬刻さん


『…なんか聞きたいことでもあるんですか?左馬刻さん』

「は?……いや、」

『確かにもうかなり経ってますし、お互いのこと知らないことばかりでムズムズしますよね。当たり前です、俺だって左馬刻さんのこともっと知りたいですもん』

「…一郎になんか聞いたか?俺のこと」

『はは、まぁちょっとだけ…』


俺の何を聞いたんだって

聞かれると思ったけど


左馬刻は目を伏せて

少し黙ったまま何も言わなかった


その顔は焦っているような

悲しそうな


変な顔だった


「……なぁ、俺はお前のこと知りてぇよ…聞いていいか?今は答えられることだけでいい、少しでいいんだ…」


腫れ物のように扱われている

自覚はある


仮にもカタギじゃない仕事

こんなに慎重に人と話すことはない


彼にとって俺は

そんなに危ういのか


棘のない優しい口調で話す相手が

家出したガキって、笑えない


優しすぎだよ左馬刻さん


俺はただのガキなのに

迷惑ばっかかけてる子供なのに


あんたの優しさは甘えたくなるよ

ダメって分かってんのに


「な、俺も話すよ自分のこと。だから教えてくれ、お前のことが知りたいんだ」

『…左馬刻さんの、こと…?』

「そうだ、俺のこと…一郎からなんか聞いてんだろ?何言ったか知らねぇけど、あいつが知らねぇことも全部話す。それで平等だろ?」

『そんなっ…左馬刻さんは全部話してくれるのに、俺は言える範囲だけなんて、そんなの平等じゃない……ずるいです左馬刻さん…』

「はっ、分かっててやってんだよ」


俺がそんなの認めないって責任感で

止めに入るの予想して言うあたり


この人も俺を分かってきたようだ


だけど、どうしよう

左馬刻さんだけに嫌な思いはさせたくない



けど、やっぱり怖い




あんな目で見られるのは


もうごめんだ

.

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絵描きさん(プロフ) - ぺらさん» 分かる(´-ω-`) 左馬刻様をもっと普及させるためにも頑張ります〜 (2018年12月9日 0時) (レス) id: 2c9b4e9ca8 (このIDを非表示/違反報告)
ぺら(プロフ) - もう、推しが尊い (2018年12月5日 5時) (レス) id: 30c81c3732 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:絵描きさん | 作成日時:2018年10月18日 14時

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