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だてにヒーローやってるわけじゃない。


好奇心半分警戒半分でその場所へ行く。



「俺たちに共感して__た男とは思えねえや」


「こっちだって__ヒーローとしての信__ない。」



声がどんどん近くなる。

こんな場所であんな物騒な会話とかヴィランにしか思えない。
そう思っていたけど、ヒーローとしてのなんかって。


なんだろう。





ここだ。

ここから声が聞こえる。
焦げる臭いも強くなった。



「連合のためを思うからこそだよ荼毘」


「まぁ…とりあえずボスにまだ会わせらんねぇな」




荼毘…と言えばヴィラン連合の。

これなかなかにヤバいやつじゃない?



「まぁ、また連絡するよホークス」



ザッザッとゆっくりと足音が近づいてくる。



ホークス



ホークスと言えば、先日会場でも見た。

いろいろと派手にやってた人だ。



荼毘とホークスが協力?してる…?



いや、まさかそんなはずは無い。
教科書で見るような、古風な否定文を唱える。



大きな体のジョンを抱き上げて、建物から離れた物陰に隠れる。



臭いの正体はこの荼毘だった。



猫背の荼毘が、ポケットに手を突っ込んで通り過ぎて行った。




『ジョンくん、私、何も見てないし、何も聞いてないよね。』


『ね?そうだよね?』


もしやこのわんころ、人間の言葉本当に理解してるな。


『深く関わりたくないけど、これ誰かに言うべき?』


バウッ!!



私の首絞めようとしてるな。このわんころ。



『ジョンくん、おうち帰ろうか。』


バウッ!!



ジョンを、近くの交番に届け帰路に着いた。


頭の中は、「連合のためを思って」「また連絡するよホークス」というふたりの会話がグルグルと回っていた。



ホークスが連合に協力…連合のためを思て


聞いた内容だとそういう感じだったよね。



これ、黙っておくのが1番なのかな。



ふと前を向くと、浮かない顔のホークスが歩いていた。


私のことを見てはいなけど、こっちに向かって歩いてくる。



ていうか、私またここに戻ってきてるじゃん。



ホークスは目線を下に歩いている。


彼に突撃して押し返すように、再びあの建物に入った。



『ごめんなさいちょっと』


「えっ、なんっ…なにですか?」


『ちょっと』


「ちょ、」



今日の福岡でのことて羽がほとんど残っていないホークスは抵抗できない。


変な日本語になってるし相当びっくりしたと思う。


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作者名:無個性 | 作成日時:2023年4月10日 0時

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