23.アフター ページ23
Aside
あれから数日が経った
結局、キャバ嬢は正式に始めることにした。
瀬口さんとはあれ以来会っていない
あんな最低なこと言ったし、もう関わることはないだろうな
なんて考えながら、夜の街へ向かう準備をする
体入の後、正式にキャバ嬢になってからは何回か出勤した
得意でもない笑顔を振りまいて、いい歳したおじさんにベタベタされ、その度に精神が削られていく
本業のダンスの仕事も、もちろんこなしている…つもり
今日も、生徒たちと2時間のレッスンを終えて帰ってきたところだ。
はぁ……行くか、
重い足取りでお店へ向かい、今日もまた偽りの笑顔を振りまく時間が始まった。
オジ「ねえねえ、ももちゃん」
「ん?」
オジ「この後さ、どっか飲み直しに行かない?」
これってつまり……アフターというものなのでは、
オジ「これ断ったら店での ももちゃんの評判落とすからね」
なんて、私にしか聞こえないような声でニヤッと笑った
気持ち悪い
だけど……今頑張らなきゃいけないこの時に評判落とされるのはまずい
「行きます」
オジ「ふふ、じゃあこの店で待ってるから」
そう言って店の名前をメモした紙を渡された
本当は、今すぐにでもこの紙を破って逃げ出したい
だけど、そんな事はできるはずもなく
その店へ向かった
・
・
・
汚い町の路地裏で紙に書かれていた店と同じ名前の店を探す
これだ
どうやら、BARのようだ
店に入れば、さっそく目に入るさっきのオジサン
オジ「きたきた〜ももちゃん座って」
カウンター席に座っていたオジサンの隣に座った
オジ「これ飲みな」
既に用意されていた飲み物を渡された
「ありがとうございます〜」
ここでも接客ということを忘れず
声を高くして笑顔で受け取った
甘めのカクテル…おいしい
意外とセンスいいなぁ、、このオジサン……
オジサンにたくさん飲ませて早いとこ帰りたい…なんて考えていると急に睡魔に襲われた
力が入らない…眠い…
オジ「あれ〜もう目がトロンとしちゃってるよ、じゃあ早いけどもう行こっか」
どこに…?
強引に立たされた私は力も入らず、されるがまま。
オジサンに肩を抱かれ店を出た
これ、どこ向かってんだろ……
なんて、フワフワな脳内で考える
オジサンと2人タクシーに乗り込みどこかへ出発した
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作者名:まここここ | 作成日時:2023年5月27日 23時