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20.紛失 ページ20

黎弥side




黎「で、Aの家は?」



「もうちょっとで〜す」




体入って言ってたし、正式にキャバ嬢って訳じゃないよな…



Aとちゃんと話がしたくて帰り待ってたのに


今はただの酔っ払いだから何も聞けねえ






俺から見たAは、おじさん達相手にするのが得意そうには見えなくて、キャバクラに居るのは何かしらの事情があるんじゃないかって勘が働いた。




黎「まあ、初めて会ったの昨日だし全然Aのこと知らねえけどな」




「ん〜?なにがですか〜?」


なんてニコニコして聞いてくる

こんなニコニコするタイプじゃない癖に




黎「いやなんでも…」



それより1番気になるのはAがちゃんと自分の家を把握して居るのかどうか

酔いすぎて適当に言ってるのではないかと心配になる





Aが言った方向へ歩いて行くが、どんどん俺の家にも近づく





黎「ねえ、本当に自分の家わかってる?」



「あ、あった」



と指を指したのは、俺のマンションの2つ隣のマンションだった





黎「…マジで言ってる?」



自宅がこんなに近いとは思わなかったな、





「じゃ〜ありがとうございました〜!」


そう言って、支えていた俺の手を振り払ってエントランスまでフラフラ歩くA





本当に大丈夫かよ…でも部屋まで行ったら変態みたいになるかな、





なんて考えて、とりあえずエントランスを抜け切る所まで入口から見守った





「あれ〜」



そう言って鞄をガサガサしだしたAに思わず歩み寄る





黎「なにしてんの?」






「かぎがなくて〜へへへ」



黎「はっ?」


ドンッ



「いったぁ〜、」


鞄に手を突っ込んだまま自動ドアのガラスに頭から追突した





黎「え、ちょっ…大丈夫!?」


酔いすぎまじで…



「へいきです」



そう言って、また ふにゃっと笑った






黎「ちょっと貸して」



Aが酔っ払ってるから探せないんじゃないの?


そう思って鞄の中を勝手に確認させてもらったが、財布と携帯以外本当に何も入っていない






黎「どっかに落とした?」




「……あ、ロッカー?」



なんてキョトンとした顔で首を傾げる



ロッカーって…



黎「キャバクラの?」



そう聞くと、黙って頷いたA



その瞬間



「…気持ち悪い、、」





黎「え、ちょ、ちょっと待ってここはやばい、まてまてまて!お、俺の家!早く!」




そう言ってなんとか急いで2つ隣の建物、俺の家に駆け込んだ

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作者名:まここここ | 作成日時:2023年5月27日 23時

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