17.もも ページ17
Aside
栞さんに色々教わって、話をしていたら少し肩の力が抜けた。
女の世界って争いになると怖いイメージだったから、ここのキャバクラは皆優しいよー！って教えてくれたおかげで気が楽になった。
栞「ドレスもどれでも好きなの着てね！他の店だと、やっぱり新人が1番最後のドレスって決まってるみたいだけど、ここは上下関係緩いから！」
「栞さん、何から何までありがとうございます…」
栞「いいよいいよー！あと今日は私がずっと付き添いだから困った事があったらなんでも聞いてね。あと、もも はもっと笑顔が必要だよ！お客様の前では特にね！」
そうだった私は今、もも なんだ
少しでも気を抜いたら本名を名乗ってしまいそうだ。
そして始まった、初めての水商売。
少しでも早く顧客ができるように、普段苦手な笑顔で振舞った。
実を言えば、あまりお酒が強い方ではない私
それでも、父親の借金のためにと必死でしんどいのを我慢した
少し休憩で、栞さんと裏へ戻った
店「今からVIPにお客様入るから、2人入ってあげてね。」
栞「は〜い」
「え…VIP、？私、体入ですけど大丈夫ですかね…？」
栞「大丈夫！さっきの もも の接客の感じもめちゃくちゃ良かったし！私も居るし！しかもVIPに来るの確か有名人だったはず！」
「有名人？」
栞「そうなの、この店はキャバクラ業界でも結構トップでね、そういうセキュリティーもばっちりだから有名人が来ること多いんだよ！」
「…そうなんですね。」
やっぱり有名人でもこういう所来るんだ…
栞「えっとね〜今から来るのは確か〜……EXILE系の人だったかな？さっき予約入ったみたいだけど」
その言葉にドキッとした
「え、EXILE系…？どこのグループとかってわかったり…？」
栞「ん〜わかんないんだよね、私EXILE系全然詳しくないからさ〜もしかして もも 好き？」
「いや、そんなんじゃ無いんですけど……」
店「VIP来たから、お願いね」
そう言って呼ばれたVIPルーム
栞「こんばんは〜栞です！この子が、今日体験で入ってる子なんですけど」
「初めまして！もも です！」
そう言って栞さんの後ろからひょこっと顔を出せば、見たことある人が目の前に居た
瀬口さん……なんで貴方がここに居るの、
？「お〜めっちゃ可愛いじゃん2人とも！まあ座って！」
声の低めのイカつい人がそう言った
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作者名：まここここ | 作成日時：2023年5月27日 23時
