底無しの感情 ページ3
その日Aは、何もせずぼーっと過ごしていた。
フロイドが何か話しかけてきても上の空での返事が多かった気がする。
それくらい全てどうでも良くなった。
どうせ今日、みんなとお別れなのだから。
それでもやはり、離れたくないと心のどこかで思っていて。久しぶりに学校へ行き、ジェイドやアズール、CCと顔を合わせたが、話す気力にもなれなかった。
これ以上そばにいると、いつもの日常が恋しくなってしまうから。
フロイドに、今日の夜話したい事があると言われたが
その約束は守れそうにない。
.......約束、破ってばっかだ。
ごめんね、こんな薄情者で。
傍にいられない、嘘つきな私を許して。
離れたくないよ
できるな、いつまでも一緒にいたい
そんな心の気持ちを押し殺すかのように、自分の出せる精一杯の力でフロイドに抱きつくA。
｢.......なぁに、A。寂しいの？｣
｢っ、う”ん”｣
涙でフロイドの顔がぼやける。
(この温もりとも、もう、お別れ)
過去、そして今目の前にいるフロイドに心の底から謝った。
全ての授業が終わるや否や、学園長室へと足早に向かう。
しかし、1年の教室の方が学園長室に近い。
なので監督生に先を越され、その背中が学園長へと入って行く姿が見えた。
何を話すのか
だいたい予想はついた
｢.......また、怒られるのか｣
最後のお別れだと言うのに、あまりにもひどい仕打ちではないか。
学園長の中での私は、監督生を苛める悪い子だと認知されて終わってしまうのか。
｢は、はは.......つらぃなぁ｣
聞けば後悔するのは分かっていたが、聞かずにはいられないのが人間の性。
監督生とクロウリーの会話に聞き耳を立てるA。
その内容を聞き、絶句した。
やっぱり、私が、悪いみたいに話が進んでる
せめて、心の支えになる思い出を持っていきたいと、制服のポケットの中に入れていた二人が写った写真を握りしめた。
深い深い、泥沼に沈んでいく感覚に絶望する。
そこに私の味方は、誰もいなかった
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sanos3568(プロフ) - なんとも言えない感じの、みんなが望むハッピーなエンドじゃない終わり方…!!!すごく新鮮で続きが欲しくなってしまいます (2021年1月10日 22時) (
レス) id: f4781f67b9 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 終わってしまっている！？え、大好きな作品だったのに。 (2021年1月10日 12時) (レス) id: 12d17130d4 (このIDを非表示/違反報告)
よる - ぉわ、終わｯ？！えぇ？！めちゃくちゃ好きな作品なのに！逆トリってあまり好きではなかったんですけどこの作品はとても面白くスラスラ読んでしまいました笑諸事情もあるかも知れませんがまた更新してくれる日をまってますね！ (2021年1月2日 14時) (レス) id: d830d551d8 (このIDを非表示/違反報告)
もろこしとう - 続きが気になります…。初期のほうから見ているものです。もう更新はしてくださらないのでしょうか…。作者様にもいろいろあるのかもしれませんが、個人的にとても好きな作品なので、またあなた様の作ったお話を読みたいです。待ってます。 (2020年11月30日 23時) (レス) id: 46812cc13c (このIDを非表示/違反報告)
夢唯(プロフ) - これはっ好きすぎるぅっ!!!!!!!!!! (2020年11月22日 3時) (レス) id: e7fe9bf464 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっこ | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/series/1297564
作成日時：2020年8月21日 12時
