対面 ページ14
雑音が閉ざされた、静かな海の底のような時間に、1人残される。
走馬灯のように駆け巡る、幸せだったあの日。
優しくて、涙が出てしまうほど大切で、帰りたくて
それでも伸ばした手は届かない。
最後に桜を見た時は、隣に誰もいなかった。
一人で見た、花びらが散っていく。
ヒラリと血溜まりの上に、花びらが浮かぶ
その瞬間、何かが壊れた
｢何しとんねん！はよ、し.......ろ｣
何かに包まれていくA。
真っ黒な影が辺り一面を覆う。
次の瞬間霧散したかと思えば、先程と姿の違うAが立ち尽くしていた。
真っ黒な着物をきたAがそこにいた。
下を見つめ、動かない。
まるで何かを待ち続けているかのような、そんな様子。
美しい刺繍の施された帯は、男の足を搦め取る。
動けなくなった男は、解放しろと口を動かすことしか出来ない。
そんな状況の中、騒ぎを聞きつけた人達が次々と集まってくる。
女という言葉に引き寄せられ、興味本位で立ち寄った者。
また、Aの事を女と知っていた者。
学園内の1部の空間が黒色に染まっていたのを目にし、飛んできた者。
様々だった。
｢A！！何してっ.......！？..............｣
Aの元へ真っ先に駆けつけたフロイド。
その後を追うジェイド、アズール、CC。
しかし、急に立ちどまり言葉を放たなくなったフロイド。
その姿を見て3人は首を傾げた。
｢オーバーブロッド！？｣
｢A！なんでや！？｣
｢フロイド、どうしたのです！？はやくAさんを｣
｢なァ”.......｣
これでもかと言うほど殺気を放つフロイドに身を固まらせる3人。長年一緒にいたジェイドやアズールでもここまでの殺気を放つフロイドの姿は見たことがなかった。
｢ホントなんでお前がココにいんだよ！？｣
｢アァ？！誰やねんお前！つかはよコレ解けや！｣
｢ﾝなごど聞いてんじゃねぇ”よ！！なんでここにいるかって聞いてんだよ！？早く答えろやァア”！！｣
｢コイツを連れてくためや！これでええやろ？はよ手伝え｣
バキ
そんな音を立てた次の瞬間、男の頬は変形し、歯がすっ飛んで行った。突然の衝撃に理解が追いついていないのか、めを白黒させる男。そんな様子を気にもせず言葉をぶつけ続けるフロイド。
｢なんでお前がコッチの世界にいんだよ！？
俺の事忘れてんの？あァそうか。俺まだ3歳だったもんねー。フロイドだよフロイド。あの時は蹴り飛ばしてくれてありがとねぇ｣
そう言いながら男が動けないのをいいことに、腹へ思い切り足をねじ込む。
グエッと情けない音が聞こえた気がした。
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sanos3568(プロフ) - なんとも言えない感じの、みんなが望むハッピーなエンドじゃない終わり方…!!!すごく新鮮で続きが欲しくなってしまいます (2021年1月10日 22時) (
レス) id: f4781f67b9 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 終わってしまっている！？え、大好きな作品だったのに。 (2021年1月10日 12時) (レス) id: 12d17130d4 (このIDを非表示/違反報告)
よる - ぉわ、終わｯ？！えぇ？！めちゃくちゃ好きな作品なのに！逆トリってあまり好きではなかったんですけどこの作品はとても面白くスラスラ読んでしまいました笑諸事情もあるかも知れませんがまた更新してくれる日をまってますね！ (2021年1月2日 14時) (レス) id: d830d551d8 (このIDを非表示/違反報告)
もろこしとう - 続きが気になります…。初期のほうから見ているものです。もう更新はしてくださらないのでしょうか…。作者様にもいろいろあるのかもしれませんが、個人的にとても好きな作品なので、またあなた様の作ったお話を読みたいです。待ってます。 (2020年11月30日 23時) (レス) id: 46812cc13c (このIDを非表示/違反報告)
夢唯(プロフ) - これはっ好きすぎるぅっ!!!!!!!!!! (2020年11月22日 3時) (レス) id: e7fe9bf464 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっこ | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/series/1297564
作成日時：2020年8月21日 12時
