甘え ページ13
｢オンボロ過ぎない？｣
｢ですよねぇ〜｣
オンボロ寮と言われるだけあって外見から中身まで超がつくほど一級品のオンボロ具合。
外見がアレでも、中身はマシなやつ。
最初はそう期待していた。が、しかし。足を踏み入れば外よりも酷い有様な内装にため息が零れそうになった。
｢大丈夫ですよ。
日常で使う部屋は魔法で治してあげますんで。｣
｢ありがとう、パパ｣
まるでミュージカルが始まったかのように歌って魔法を使い始めるクロウリー。
そんな陽気な姿を見て、楽しくなって笑ってしまった。
暗かった廊下は明かりが灯り、ホコリだらけだった空間は新鮮な空気へ変わり、すきま風が酷かった部屋は修復された。
｢入学式まであと１ヶ月と少しあります。
明日から、魔法の訓練や、この世界での勉学をここの先生方に教えて頂こうと思うのですが。｣
｢いいの！？」
｢えぇ、もちろん｣
パッと顔を上げ、いたせりつくせりな状況に驚くユキ。
それと同時に、甘えすぎている、そう思い身を引いた。
｢遠慮なんていりません。思ってることを吐き出しなさい。｣
｢.......甘えすぎてるような気がして。｣
｢そんなことですか。｣
｢いいんですよ。
恩を感じているなら後で返してくれればいいんです。
ここは魔法を使える者とそうでない者が共存している世界です。貴方にはその魔法があります。それを使えば、そうですね。例えば、学校の古びた箇所を治したり、乱雑に棚へ詰められた資料集などを綺麗に収納できてしまったり。｣
｢それは、誰でもできるような気がするんだけど｣
｢それがですねぇ、修復するのはそう簡単な話じゃないんですよ。材料や構造をある程度理解していなければ普通はできません。
しかし、理解出来ていない部分が大きくても、魔力が大きい人は出来てしまうんです。センスは必要になりますがね。
足りない部分を魔力で補えばなんら問題ないんですよ。
こればかりは生まれ持った才能、性質に作用されます。
持って生まれた魔力の大きさは努力してもあまり大きくなることはありません。だからセンスを磨くのです。
少量の魔力でどれだけの魔法を使えるか。｣
｢なるほど。だから魔法を学ぶんだ。｣
｢そういう事です。｣
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Ria*(プロフ) - すみませんごめんなさい…。前にしたコメントゆっこさんのことを呼び捨てに…！！わざとじゃないんです、ごめなさい！ゆっこ"さん"です！訂正させてください！！ (2020年8月6日 10時) (
レス) id: 33e95337be (このIDを非表示/違反報告)
白玉の星(プロフ) - 速く………………速く………………思い出してほしい…これからも頑張ってください……………… (2020年8月5日 21時) (レス) id: 897ea2c55e (このIDを非表示/違反報告)
ちぃすけ。(プロフ) - 全編見たとき泣きました…（ ; ; ）この作品が今までで一番好きです！！更新ものすごく楽しみにしてます！！頑張ってください！ (2020年8月5日 20時) (レス) id: 0f6c0c9d97 (このIDを非表示/違反報告)
Ria*(プロフ) - 続編心待ちにしてました！ゆっこの作品大好きです！これからも楽しみにしています！！ (2020年8月5日 18時) (レス) id: 33e95337be (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - 名前変換させてほしい… (2020年8月5日 12時) (レス) id: ed99c8170d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっこ | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/series/1297564
作成日時：2020年8月4日 20時
