赤司先輩って…なんか…こう、苦手【赤司征十郎】 (ページ24)

今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:370,426 hit

ごめんなさいページ24

トンッと座った時にはもう全身の力なんて抜けていた

これは…屋上から落ちそうになって腰を抜かした訳ではない

言わなきゃ駄目なのに

今…どうしても赤司先輩の顔が見れない。

そりゃ女の子は皆、赤司先輩に落ちますよ本当

赤司先輩に失礼な態度を取っているのはわかる

だって…命を助けて貰ったのに離されたら即後ろを向いて座り込むんだもん

お礼の１つ言えやしない

恥ずかしいし嬉しいし…来いって大変なものなんだね

こんなにも先輩との時間が1秒1秒大切になる

A「っ……」

『好き』って本当に辛い

こんなにも好なのに

まだ１日も経っていない

そんな事を考えていたら自然と涙が出てきて

赤司「白百合さ……」

呼ぼうとしたんだろうな

優しいから

どうしたのって聞こうとしてくれた

なのに私、何やってるの

泣いて何になるの

A「ごめんなさ、いっ…」

止まらない涙を必死に止めようとするけど結局は更に溢れた

好なんです気付いて下さいよっ

何でもできるって周りから言われてるじゃないですか！

赤司「ごめんね……」

急にそんな声がして、扉が閉まった音がした

少し顔を上げて後ろを見ると、そこに赤司先輩は…

いなかった。

A「何…期待してるの」

もしかしたらまた抱きしめてくれるんじゃないか

もしかしたら気付いてくれるんじゃないか

そんな事が一気に吹き飛んだ今

もう涙しか出なかった…。

そうだ、先輩には早坂先輩がいる

迷惑ばかりかける後輩より、一緒のクラスで気が効く同級生がいる

早坂先輩には…これよりももっと…。

『嫉妬』

こんなに苦しくなるなら

赤司先輩の行動１つ１つに悲しくなるなら

好になんて、なりたくなかった…____。

助けてもらったのにお礼も言えない

迷惑のかかる子

礼儀がなってない子

先輩が謝る事なんて何一つなかったのに

私がいけなかったのに

A「ごめんなさい…赤司先輩」